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【京都新聞】 城陽市長再選  未来へ実行力問われる

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 城陽市長選で現職の奥田敏晴氏が共産党推薦の新人を大差で退け、再選を果たした。奥田氏は自民、民進、公明の3党の推薦を受け、京都府議4期14年と市長時代に培った国や府とのパイプを強調して、手堅く票をまとめた。2023年度に全線開通する新名神高速道路の整備を機に進む大型開発も追い風となった。
 ただ、投票率は前回の46・45%を下回る37・52%で、過去最低を更新した。市政への関心の低さが浮き彫りとなったのは残念だ。
 選挙では、大型開発のあり方が問われた。新名神城陽インターチェンジ北側に市が整備した「新市街地」では物流や商業施設の工事が進む。山砂利採取跡地が広がる東部丘陵地(約420ヘクタール)には、府内初のアウトレットモールの進出が決まった。近くにスマートインターチェンジもできる。大型開発は国や府と城陽市が連携して進めてきたもので、奥田氏の評価につながったといえる。
 城陽市は戦後世代のベッドタウンとして成長したが、その世代が高齢化し、課題が山積する。高齢化率は32・1%(4月1日現在)と山城地域5市で最も高い。人口は7万5740人(9月推計)で、8万5千人台だった1995年(国勢調査)から約1万人減少した。若者世代が流出していると市は分析する。将来的な「消滅可能性都市」にも挙げられた。
 さらに、高齢化で社会保障関連費が増え、大型開発の道路整備やJR奈良線複線化の分担金など歳出はかさむ。財源確保は急務だ。
 その中で、論戦になったのが大型複合施設「文化パルク城陽」の問題だ。市が財源の確保のため、リース会社に売却した後に借り受け、一定期間後に買い戻す手法を検討していることに対し、新人は「売却反対」を訴えた。奥田氏は「手法の一つ。決まっていない」との発言にとどめた。文化パルクの扱いは、抜本的な行財政改革が待ったなしになっている象徴でもある。丁寧な議論で、市民にも情報を公開しなければならない。
 城陽市は府南部最大の宇治市と京田辺市など関西文化学術研究都市に挟まれ、「城陽谷間論」が長く指摘されてきた。だが、新名神で地域の経済環境は一変し、奥田氏は「城陽が山城12市町村のけん引役になりたい」と意欲を示す。新名神を呼び水とした企業誘致で雇用と税収を増やし、未来に向かって躍動する「ニュー城陽」を目指すと繰り返した。実行力が問われる2期目となる。

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