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【朝日新聞】 対北朝鮮制裁 決議後の行動が重要だ

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 しっかりした圧力の枠組みは国連安保理でできた。次は、北朝鮮を対話の席につかせる国際社会の外交力が問われる。
 北朝鮮による6回目の核実験を受け、安保理は新たな制裁決議を全会一致で採択した。
 実験から1週間余りという異例の迅速さだ。これまで以上に厳しい制裁を盛り、早さと厳格さで国際社会の強固な意思を示したことは評価できる。
 決議は、米国が当初に示した「最強の措置」の草案と比べれば、譲歩した。石油の全面禁輸や、金正恩(キムジョンウン)氏の在外資産の凍結と渡航禁止は見送られた。
 だが、石油輸入に上限を設けたほか、主力産業である繊維製品も禁輸の対象とした。貴重な収入源である労働者の国外派遣も新規は認めないとした。
 先月の制裁決議では石炭や鉄鉱石などが全面禁輸にされており、北朝鮮にとって大きな打撃となるのは間違いない。
 北朝鮮経済を完全に窒息させる寸前の内容でとどめたのは、金政権に対する最終的な警告と受け止めるべきだろう。
 「最高尊厳」とあがめる金正恩氏が名指しで制裁を受ける事態を避けたいなら、挑発行動を控えるしかない。戦争状態に近い「最強の措置」の一歩手前に立たされた重大さを、金政権は今度こそ悟るべきだ。
 制裁決議は、06年の初めての核実験以来、今回で9回目だ。なぜ、ここまで挑発と制裁のパターンが繰り返されたのか、日米韓中ロの関係国は、過去の決議後の対応について検証してみる必要があろう。
 経済的な制裁の抜け穴の存在は、これまで何度も指摘されてきた。順守が徹底されなければ決議は意味をなさない。
 そして、さらに重要な点として、決議による国際圧力を設けた後に、北朝鮮を対話に導く政治的な働きかけが不足していたことを反省すべきであろう。
 北朝鮮のいびつな体制は、経済苦境に陥っても直ちに政権が揺らぐわけではない。食糧難や財政難にあっても、体制を脅かす最大の敵は米国であり、駆け引きに神経を注いでいる。
 そんな金政権の行動を改めさせるには、制裁を強めるのと同時に表舞台や水面下を問わず、関係各国があらゆるルートを駆使して交渉を進め、米朝間の本格対話をめざすほかない。
 安保理の論議がスピード決着したのは、朝鮮半島での軍事的な混乱を避けたいとの強い思いで各国が一致したからだ。
 国際社会はこの機に、北朝鮮に対外交渉の価値を考えさせる外交努力を重ねるべきである。

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