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【デーリー東北新聞】 対北朝鮮決議 制裁を着実に実施せよ

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 国連安全保障理事会は、北朝鮮にとって死活的な石油供給の制限に初めて踏み込んだ制裁決議を採択した。制裁に慎重だった中国とロシアを含め、国際社会が一致したメッセージを出し得たのは大きな成果だ。今後は制裁の着実な実施が何よりも求められている。
 米国が主導した決議採択は異例の展開になった。米国は従来、中国やロシアから拒否権を発動されないよう事前に根回ししていたが、今回はそうした調整を十分しないまま、独自の決議案を安保理に配布した。
 内容は石油の全面禁輸や金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の在外個人資産の凍結など「最強の決議」(米国連大使)だった。
 米国は制裁内容を世界に早めに公表し、中ロが決議を骨抜きにできないことを狙った。結果として、当初案から大幅に後退したものの、中ロも賛同し、作戦は奏功した。
 北朝鮮が「水爆」と主張した最新の核実験の衝撃が中ロの危機感を高めたことも決議採択の要因だ。この意味で、北朝鮮は墓穴を掘ったとも言えよう。
 決議の核心は原油供給を過去12カ月の総量とし、ガソリンなど石油精製品の供給をほぼ半減。全体として石油関連品目の北朝鮮流入を30%削減したことだ。さらに主要産品の繊維製品の輸出を禁止し、これで北朝鮮からの輸出の9割が禁止対象になった。外貨稼ぎの役割を担う出稼ぎ労働者についても規制が加えられた。
 ただ、残念なことに米国が追求していた金委員長の在外資産の凍結や渡航禁止が盛り込まれず、次のカードとして残されることになった。
 問題はこの決議によって北朝鮮が核・ミサイル開発を停止し軍事的な挑発行動を抑制するかどうかだが、答えはノーだ。
 北朝鮮は金正恩体制の維持を最優先とし、それに対する米国からの保証を取り付けるまで開発をやめることはないだろう。逆に言えば、金政権にとって国家を存続させる方途はそれ以外にないと決意しているようだ。
 北朝鮮に核とミサイルのよろいを放棄させるのは至難の業だが、断固として「検証可能かつ不可逆的に」開発計画を廃棄させなければなるまい。
 戦争を回避し、北朝鮮をそうした協議の場に引き出すためにも、今回の決議を各国が責任を持って実行していくことが不可欠だ。ロシアの企業が石油密輸や資金洗浄に暗躍しているという米当局の調査もある。決議の実効性の担保こそ国際社会の責務だ。
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