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【社会新報】 新改憲派連合 戦争を欲する勢力の伸長許さない

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 安倍首相が臨時国会冒頭に衆院を解散する動きが表面化して以降、そのあまりの権力の私物化と濫用(らんよう)ぶりに、あきれ返るしかないとの声が渦巻いている。だが、むしろ慄然とすべき事態ではないか。
 自民党は、党内でまだ議論が収束していない首相の「9条加憲」方針について、衆院選公約に盛り込む方針だという。選挙に勝てば、国民の信任を得たとして、改憲の国会発議と首相の党総裁3選へと突き進もうという狙いが見え見えだ。
 しかし、解散・総選挙に打って出た結果、自公が衆院3分の2議席を失うというリスクがあり、場合によっては政権自体が行き詰まるかもしれない(野党にとってそれらは当然の獲得目標だが)。それでも解散に踏み切ろうという首相は、改憲派「ネオ3分の2連合」の形成をも視野に入れて、事態を乗り切ろうとしていると見るべきだ。言うまでもなくその連携対象は、いわゆる「小池新党」勢力であり、その中心メンバーである若狭衆院議員は「一院制」の導入最優先を掲げることで、改憲勢力の一翼として名乗りを上げた。
 考えてみれば変な話だ。緊急事態対応を理由として、衆院不解散や議員任期特例などを盛り込んだ「緊急事態条項」を導入する改憲を唱えていたはずなのに、朝鮮半島有事の切迫が言われる中で、解散しようというのだから。まさに、立ってる者は親でも使え。本丸である9条改憲に接近するためには、道理があるかないかよりも、3分の2議席の確保ありきなのだ。
 その意味で、首相にとって軍事的緊張の激化は望むところだ。「これまでにない深刻かつ重大な脅威」と説明抜きに繰り返し、人々に恐怖の感情をすり込むばかりか、他国に対しても「対話をいま呼びかけても無駄骨に終わるに違いない」と説いてまわるという異様な光景。9条改悪によって「戦争する国」を目指すという道筋が、戦争を現実的に期待することによって開かれる(控えめに言っても「未必の故意」だろう)という、背筋の寒くなるような状況が現出している。
 ここまで来れば「立憲野党陣営」対「新・旧の改憲勢力」の戦いの構図は、実に鮮明ではないか。改憲派は、思想的にも物質的にも、戦争を必要とし、戦争を求めている勢力なのだ。
 「護憲の党」として戦うといつも唱えてきたが、もはや自己認識の問題ではない。改憲と戦争を実際に阻止できるかできないかだ。 (社会新報2017年9月27日号・主張より)

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