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【朝鮮日報】 韓米FTA再交渉へ、米国の圧力に譲歩

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 韓国で秋夕(チュソク=中秋節、今年は10月4日)当日となった4日、韓国と米国は自由貿易協定(FTA)の改定交渉を行うことで合意した。一時は協定そのものの破棄まで言及したトランプ政権の圧力に韓国側が屈した形だ。合意の翌日、米国国際貿易委員会(ITC)は「サムスン電子とLG電子の洗濯機により米国メーカーが深刻な被害を受けている」との判定を下した。これを受けてトランプ大統領が緊急輸入制限(セーフガード)を発動すれば、サムスンとLGによる洗濯機の対米輸出に大きな影響がでるのは避けられない。
 米国からの通商圧力はすでにさまざまな分野に及んでいる。米国は15年ぶりにセーフガードをちらつかせており、また韓国産の鉄鋼や石油化学製品に対する反ダンピング関税を認める判定も相次いでいる。トランプ大統領はかつての東西冷戦時代に制定された法律まで持ち出し、韓国など外国産鉄鋼製品の輸入が米国の安全保障に悪影響を及ぼしていないか調査を行うよう指示した。トランプ大統領は軍事政策や安全保障政策に加え、今や通商政策においても露骨に圧力を加えようとしているのだ。
 これら一連の通商圧力を前に、韓国政府の対応はあまりにもずさんだ。トランプ政権発足後、トランプ大統領は韓米FTAについては一貫して反対の立場を主張し続けてきたが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領を中心とする韓国側は「再交渉はない」と現実離れした原則論を口にするばかりだった。今年8月に行われた二国間による最初の事前交渉でも、韓国側は当初「交渉には応じない」としていたが、米国が激しく反発したため、急きょ改定交渉に応じることにした。要するに最初から戦略が間違っていたのだ。しかも韓国では現政権発足から3カ月が過ぎるまで通商交渉本部長が任命されなかった。つまり現政権は、通商問題の重要性を理解していなかったのだ。
 たとえ同盟国であっても経済面では一切譲歩しないのがトランプ大統領だ。そのため来年早々から始まる韓米FTA改定交渉で米国が厳しい態度で臨んでくるのは間違いない。とりわけ自動車や鉄鋼、農産物などの分野は特に圧力が強くなるだろう。韓国としては非常に厳しい交渉が予想されるが、ただ一方的にやられるわけにはいかない。現時点で韓国側が不利とされるサービス分野、あるいは投資家対国家の紛争解決(ISD)制度などを見直すチャンスでもあるからだ。政府のあらゆる部処(省庁)が協力し、緻密な戦略を立て、さらには各業界団体や政界全体とも協力し「オール・コリア」の体制で知恵を結集していかなければならない。「二国間の利益バランス」という韓米FTAの基本精神に基づき「与えるものは与え、手にするものは手にする」という戦略で交渉に臨めば「災い転じて福となす」の結果が得られるかもしれない。

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