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【富山新聞】 森友・加計問題 政治姿勢が問われている

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 衆院選の論戦で、希望の党や共産党、立憲民主党など野党は、首相による臨時国会冒頭解散を森友・加計学園の「疑惑隠し」などと批判している。安倍晋三首相は公示前の会見で「私が関与したとは誰一人言っていない。あの前川(喜平)さんですらだ」と弁明しながらも、「批判を受け止め、国民に説明しながら選挙を行う」と低姿勢でしのぐ考えのようである。
 今年の通常国会後半は、森友・加計問題一色だった。追及を受けて安倍内閣の支持率は急落し、勢いづいた民進党や共産党は「解散・総選挙で国民の信を問うべき」と主張した。同時に臨時国会の召集を要求し、与党は2日間の閉会中審査に同意したものの、臨時国会開催には応じなかった。
 だが、これまで安倍政権をさんざん追及してきた問題が選挙の争点となり、国民の信を問う機会がきたのである。与党は3分の2超の議席を減らす覚悟で選挙に打って出たのであり、野党にとって望むところではないのか。
 野党側は、首相が冒頭解散により森友・加計問題の追及を逃れようとしたと批判を強める。希望の党は首相と同学園理事長の関係を「おともだち厚遇」と指弾し、「安倍1強を終わらせよう」と訴えた。立憲民主党の枝野幸男代表は「権力の私物化。情報を隠し、ごまかし、開き直る」と痛烈に批判した。
 これまで明らかになった事実を見る限り、森友・加計問題で安倍首相の関与を裏付ける証拠はない。閉会中審査でも新たな材料に乏しかったように、たとえ臨時国会を開いたとしても同じ話を蒸し返すだけだった可能性がある。北朝鮮情勢が緊迫化するなか、国会が森友・加計一色だったことを不満に思う国民も少なからずいたはずだ。
 首相の責任を問うとすれば、疑惑を招いた脇の甘さであり、野党の質問にいら立ち、はぐらかそうとする態度にあったのではないか。首相は自らの政治姿勢を見詰め直し、ただす機会としてほしい。口調がいくら丁寧でも内容が乏しく、説得力がなければ相手の心に届くはずがない。

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