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【産経新聞】 拉致と衆院選 解決への具体的道筋示せ

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 拉致被害者、地村保志さんは9日、福井県小浜市で開かれた集会で「誰もが『拉致問題に全力で取り組む』とおっしゃるが、具体的にどうするのかはっきり見えてこない」と述べた。
 衆院選に臨む各党は、地村さんの問いをしっかり受け止め、明確に答えてほしい。北朝鮮による残酷な国家犯罪である拉致問題の解決は、全国民の悲願であるはずだ。だが各党の公約には、似たような文言が並ぶばかりである。
 「拉致、核、ミサイル問題の解決に向けて、北朝鮮の政策を変えさせるため、国際社会とともに圧力を最大限まで高めていく」(自民)。「国連制裁決議の実効性を高め『対話と圧力』『行動対行動』の原則で核・ミサイル・拉致問題の包括的解決を目指す」(公明)。「北朝鮮による拉致被害者全員の即時帰国に取り組む」(希望)。「北朝鮮の核・ミサイル・拉致問題の解決に向け日米韓中の連携をさらに強化」(維新)
 「平和的解決に向け、外交力で核・ミサイル放棄を訴え、拉致問題の解決に取り組む」(立憲民主)。「拉致問題や日本の植民地支配などの過去の清算といった、日朝間の諸懸案を包括的に解決することをめざす」(共産)。「拉致問題の徹底調査と真相解明、国交正常化について粘り強く交渉する」(社民)
 安倍晋三首相は、これまでも拉致問題の解決を最優先・最重要課題と述べてきた。希望の党には中山恭子氏、松原仁氏と、2人の拉致問題担当相経験者が参加した。それにしては両党の公約での言及はもの足らず、迫力もない。
 聞きたいのは問題解決への具体的道筋であり、熱意である。
 核・ミサイル問題との包括的解決を目指す中で、拉致問題単独での解決の可能性が見えたとき、どう対処するのか。朝鮮半島有事に際して拉致被害者の救出のために何ができるのか。必要な法整備はどうあるべきか。
 そうした具体論を欠く公約の羅列は、何ら意味をなさない。
 今月5日、拉致被害者の横田めぐみさんは、53歳の誕生日を迎えた。13歳の少女が拉致され、40年の歳月がたったことになる。ご両親は高齢である。
 なんとしても再会を果たしてほしい。他の拉致被害者についても同様である。もっと真剣に論じてほしい。

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