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【富山新聞】 米軍ヘリ炎上 整備、技量に問題ないか

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 沖縄の米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターCH53が、訓練飛行中にエンジン火災を起こし、緊急着陸後に炎上、大破した。米軍運用機の事故が続発している事態はまことに遺憾で、米軍不信や反基地感情が強まることを憂える。
 米軍ヘリの事故に対して安倍晋三首相は、原因究明や再発防止を米側に任せるのではなく、防衛省・自衛隊の知見を最大限活用するよう指示した。米側も日本の関係当局と一体となって事故原因を徹底究明する姿を見せてほしい。それは日米同盟を安定的に維持していく上でも重要である。
 今回事故を起こしたCH53ヘリは、2004年、沖縄国際大の構内に墜落した大型ヘリと同系統である。沖縄国際大の事故原因は、小さな部品を正しく装着していなかったという整備ミスで、在沖縄米軍はこれを教訓に再発防止を誓ったはずである。しかし、その後も飛行中の機体からの部品落下を含めて事故は絶えず、昨年12月に新型輸送機オスプレイが不時着、大破したのに続き、今年8月末にはエンジントラブルのオスプレイが大分空港に緊急着陸し、エンジンの交換に追い込まれる事故があったばかりである。
 これまでの米軍機事故で気になるのは、整備不良や訓練不足によるパイロットの操縦ミス、技量不足が原因の多くを占め、背景にオバマ前政権による国防費削減があるとみられることである。
 米政府監査院の高官は9月、横須賀を母港とする第7艦隊所属艦の相次ぐ衝突事故に関して、同艦隊乗組員の約4割が定期訓練を受けていなかったと米議会で証言している。トランプ政権はこうした状況を認識しており、米軍を再構築するため2018会計年度の国防費を前年度より10%増やす予算教書を議会に提示している。その中で、米軍がアフガニスタンなどでの戦争と予算削減で疲弊していることを認め、先送りされてきた装備のメンテナンスや必要な訓練の確保に取り組むとしている。その点でトランプ政権の国防予算増額方針は正しい判断といえ、着実な実行を求めたい。

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