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【沖縄タイムス】 [米軍機炎上]捜査拒否 地位協定改定しかない

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 米軍普天間飛行場所属のCH53大型ヘリが東村高江で炎上、大破した事故。県警は、航空危険行為処罰法違反容疑を視野に捜査の着手を検討しているが、実現のめどはたっておらず、事実上拒否が続いている。 沖縄県東村高江の民間地で炎上する米軍ヘリ
 機体の一部に放射性物質が使われている可能性があることなどから、県は11日夜から環境調査をするため、現場への立ち入りを求めているが、米軍からの返答はない。
 現場は、日本の捜査や調査の権限が及ばない米軍基地内ではない。住民が生活する民間地である。日本の主権が全うされて当然の場所である。
 当然のことが当然になされない。その原因は、米軍のさまざまな特権を認める日米地位協定にある。
 機体の残骸は米軍の「財産」とされる。地位協定の関連文書では、米軍の同意がない場合、日本側に米軍の「財産」の捜索や差し押さえ、検証を行う権限はない。
 米軍は事前の承認がなくても私有地に立ち入ることができる。現場周辺の統制も日米当局の共同で行うとされ、日本側の主導ではない。米軍の同意がなければ捜査もできず、周辺警備をして、遠巻きに見守ることしかできない。
 民間地でありながら、日本側の捜査ができないようでは、主権国家とは言えない。
 沖縄は、基地が集中する故に、不平等な地位協定のダメージを過重に受けてきた。日本の安全保障を理由に、沖縄の安心・安全、暮らしがないがしろにされてきた。現状は、県民の受忍限度をはるかに超えている。
 
 2004年8月の沖縄国際大学構内へのCH53大型ヘリの墜落事故でも、地位協定の壁が立ちはだかった。米軍は県警の現場検証を拒否し、現場周辺の規制もした。
 県民から強い反発が起こり、日米共同による現場周辺規制のガイドラインが策定されたが、日本側の警察権の迅速かつ適正な行使ができるようにはなっていない。
 16年12月に名護市安部での墜落事故でも、海上保安庁が航空危険行為処罰法違反容疑で捜査に着手しようとしたが、米軍は捜査受け入れ要請を放置したまま、残骸を回収した。海保は原因究明に関与することができなかった。
 日本側が原因究明に関われなければ、事故の真相は解明されず、米側に事故の具体的な再発防止策を求めることもできない。だから、日本は米軍が安全と言えば容認するという、主権国家にあるまじき対応に終始することになる。
 
 捜査権を含め、地位協定の現状変更に政府は及び腰の姿勢を示し続けてきた。環境補足協定をとってみても、立ち入り調査の受け入れを判断するのは米側であり、運用実態は後退しているのが現状だ。
 県は、これまでの経緯を踏まえ、米軍基地の外での事件・事故で、日本側が捜索、差し押さえ、検証する権利を地位協定に書き込むことなどを求める協定見直し案を提起している。ガイドラインの見直しや、補足協定などの弥縫(びほう)策では、厳しい現状は変わらない。やはり地位協定を改定するしかない。

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