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【デーリー東北新聞】 衆院選・原発政策 重要な争点、具体策示せ

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 エネルギー政策は国の在り方を決める上で極めて重要だ。世界を震撼(しんかん)させた東京電力福島第1原発事故を起こしたこの国が将来も原発を活用するのか、しないのか。衆院選で各党は原発に対する基本方針も含めた公約を公表した。原発の是非を重要な争点とし、具体策を正面からぶつけ合う激論を期待したい。
 自民党は公約で「原発依存度を可能な限り低減する」としながら、原発を重要なベースロード電源と位置付け、再稼働を進めることを明示した。「2030年度の電源構成比は原発20〜22%、再生可能エネルギー22〜24%」とする従来の方針を変更する考えもないようだ。
 原発の使用済み燃料を再処理して生じるプルトニウムを燃やす高速増殖炉もんじゅは廃炉に追い込まれた。高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定のめども立っていない。
 将来も原発を活用するのなら、「核燃料サイクル」を回せる解決策も提示するべきだ。与党として「責任政党」を強調するのなら、「再稼働は国の責任」と宣言した上で整合性に欠ける現在の原発・エネルギー政策をどう改めるかについても説明すべきだ。原発の是非を問う多くの世論調査では再稼働反対が多数を占める。その国民の不安や疑問と向き合い、きちんと答える誠実な姿勢を求めたい。
 一方、「脱原発」を打ち出した野党各党には工程表を盛り込んだ具体策が求められる。「安易な人気取り策」と言われない「本気度」と政策立案能力が試されるからだ。
 希望の党は「2030年までの原発ゼロ」を掲げた。いくつかの条件付きで再稼働を容認した。原発をいつ、どういう形で止めるのか。工程表を見てみたい。立憲民主党は「再稼働は現状では認められず、一日も早く原発ゼロ」とした。工程表を盛り込んだ「原発ゼロ基本法」を策定するという。共産党は核燃料サイクルからの撤退も明記している。
 脱原発の野党各党は方向性を示すだけでなく、「余剰プルトニウム」をどうするかなど、現在の課題を解決するための考え方も語るべきだ。原発に代わる再生可能エネルギーの本格的導入も簡単ではない。送電線の増強や蓄電池の整備、発送電分離など、個々の政策を緻密に組み合わせた総合的なエネルギー戦略と政策誘導が不可欠だ。
 与野党全てが、整合性ある原発・エネルギー政策と実現への道筋を具体的に表明して「責任政党」への覚悟と力量を有権者に示してほしい。
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