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【朝鮮日報】 済州海軍基地建設遅延、損賠訴訟取り下げを検討する韓国政府

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 済州海軍基地建設が遅れたため発生した損害を埋め合わせるため、韓国政府は建設会社などに273億ウォン(現在のレートで約27億円、以下同じ)を支払った。もちろんこれは全て国民の税金だ。この支払いと関連して政府は求償権を行使し、違法な抗議行動によって工事を遅らせた団体などに34億ウォン(約3億4000万円)の支払いを求める訴訟を起こしていた。ところが政権が変わると、政府は団体が謝罪をすれば訴訟を取り下げる方向で検討しているという。訴訟の取り下げは文在寅(ムン・ジェイン)大統領の選挙公約でもあった。
 済州海軍基地建設は故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領によって最初に進められた。今の東アジア情勢を考えると、この地に海軍基地が存在することには非常に大きな意味がある。ところが建設工事が行われていた当時、現場の江汀村には基地建設反対を訴える活動家たちが集まり、一部住民と組んで14カ月も工事を遅らせた。文大統領が代表を務めていた当時の民主党(現在の与党・共に民主党)もこの建設工事の妨害に加わっていた。
 違法行為によって他人に損害をもたらした場合、法的に責任を負うのは法治国家として当然のことだ。しかも国として必要な施設の建設を妨害し、その損害が国民の税金によって支払われたとなればなおさらだ。ところが韓国社会では政治的なデモにより発生した損害はあえて見過ごされるケースが非常に多く、これが違法デモの絶えない最大の原因になっている。国が行う事業や公共工事などを妨害する際、活動家たち現場に座り込んで工事を遅らせるケースは今も絶えない。しかし彼らに工事の遅延に伴う損害を賠償させるとなれば、誰も軽々しく違法行為や妨害行為は行えないはずだ。そのため今回もし政府が訴訟を取り下げれば、またもあしき前例を残す結果となってしまうだろう。
 現在、これと関連する業務を担当する国務総理室には、済州海軍基地建設反対活動に参加した人物が市民社会秘書官として在職している。この人物は今回の訴訟に直接携わっているわけではないが、影響が全くないとも考えにくい。もしこの人物の影響で今回の訴訟取り下げが検討されているとすれば、これは絶対にあってはならない。
 今や国民の誰もが国の安全に不安を感じており、また国全体にとっても安全保障は最優先の課題に浮上している。このような状況で国の安全保障を揺るがした団体に対し、損害賠償を求める法的対応の取り下げを政府自ら検討しているのが事実であれば、これこそまさに異常だ。

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