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【産経新聞】 衆院選と憲法 改正に動く国会が必要だ

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 憲法改正を公約でうたいはするが、果たして選挙後に本腰を入れて取り組むのだろうか。
 衆院選の論戦から受ける印象である。有権者に対して誠実な態度とはいえまい。
 衆院選情勢に関する報道各社の世論調査では、改正に前向きな勢力が国会の発議に必要な3分の2以上を占める勢いだ。
 ここでは自民、公明の与党に加え、希望の党や維新の会を改正勢力と数えている。その前提が維持されるのかが問題である。
 とりわけ、憲法改正の「一丁目一番地」となる9条についてである。急ぐべき課題と位置づける政党、候補者であるかは、十分に吟味すべき点といえよう。
 古希を迎えた現憲法について、護憲陣営はなお改正は一切まかりならぬという。改正を改悪と決めつけ、改正勢力の拡大阻止をスローガンにしているが、どれだけ現実を踏まえたものか。
 平成26年衆院選と28年参院選を経て、衆参両院は初めて、「改正勢力」が3分の2以上の議席を占めた。それでも、国会の動きは極めて鈍かったのが実態である。
 今回、自民党は憲法改正を公約の重点項目に格上げし、「自衛隊明記」を例示した。維新の会と日本のこころも9条改正に前向きな姿勢といえよう。
 国民の大部分が自衛隊の必要性や意義を認め、国防や災害派遣における活動に期待している。
 にもかかわらず、憲法学者の多くが「自衛隊違憲」の解釈を導く。そのような憲法を改めるのは、自然なことではないか。
 公明党は「加憲」により9条を考える姿勢をとっていたが、事実上引っ込めた形だ。連立与党が憲法に関する齟齬(そご)を放置しているのは極めて問題である。
 希望の党にしても、憲法改正を公約とするが、小池百合子代表は「自衛隊明記」について「疑問がある」と否定的だ。民進党からの合流組には9条改正反対論も出ている。
 希望の党や維新の会などが改正テーマに挙げる地方自治は、見落とされている問題がある。
 米軍基地の辺野古移設や原発再稼働をめぐり、知事が地方自治体の役割を越えて、国の安全保障やエネルギー政策の展開を阻んでいる弊害をどう解決するかだ。
 地方自治と国政の円滑な遂行を両立させる改正が必要である。

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