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【東亜日報】 「鍋の中のカエル」のままでは、再び20年前の通貨危機に見舞われる

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20年前の国際通貨基金(IMF)の通貨危機は、韓国社会に長くて深い後遺症を残した。多くの企業や金融機関が廃業に追い込まれ、大量失業によって職場から押し出されたひとたちは苦痛と挫折に苦しんだ。発足したばかりの金大中(キム・デジュン)政府の改革措置と国民の金集めなど、官民が一致協力して国家不渡りの危機から脱出にようやく成功した。1998年はマイナス5.8%だった成長率が、その翌年は11.3%に上昇した。「雨降って地固まる」と誰もが信じていた。
しかし、再び韓国社会にIMFの影がちらついている。中産層の崩壊と深刻な二極化、安保と経済複合危機に一気に見舞われた厳しい状況である。一部からは「第2のIMF」を懸念する警告音まで鳴っている。国が栄えるには数十年の蓄積が必要だが、滅びるには長い時間はかからない。長い目で社会経済構造と官民の意識を改革し、刷新しなければ、先進国入りの目前でしゃがみ込むことになるかもしれない。
1997年の通貨危機は、外貨流動性危機の形で押し寄せてきた。しかしその本質は、韓国経済の構造的問題だった。年間200億ドルを超える経常収支の赤字と政府主導の高成長政策、企業の過度な借入経営、国際競争力喪失が重なった。韓国経済の構造的脆弱性が、海外投資家らの信頼を落とした。そのような点では「信頼の危機」だった。危機から早いスピードで脱したのは幸いだが、脱出にのみ汲々したため、根治に失敗した。
韓国開発研究院(KDI)は、経済専門家489人の調査結果、88%が韓国経済は「鍋の中のカエル」と答えた。熱くなる水の中で徐々に死んでいくという意味である。専門家の60%は、経済回生のゴールデンタイムは1〜3年しか残っていないと主張した。それでも最低賃金の引き上げや非正規職の正社員化、雇用の柔軟性の悪化など、反企業親労働政策だけを次々と出している。「人間中心の経済」も、規制改革とゾンビ企業をふるいにかけてこそ成果を出すことができる。
未完の労働・公共改革に、文在寅(ムン・ジェイン)政府は二の足を踏んだり、背を向けたりする。
「終身雇用」の既得権勢力の抵抗に、手を付けることさえできないありさまだ。国の財政を破たんさせる福祉ポピュリズムの危機を直視することもできない。危機自体よりも危機を危機として認識していないことがより問題だ。文在寅大統領府は先月、「外貨準備高と企業負債、経常収支の数値は良好である」と危機の可能性を一蹴した。現状はいろいろな面で20年前と酷似している。
国内外の状況が厳しいのに、政府は、1997年のIMF危機時のように、国民の力を一つに集めて困難を克服しようとする能力を示せずにいる。積弊清算を旗印に掲げ、過去に積まれていた問題を一気に片付けようとする改革焦りに陥っている。国会で与野党が事あるごとに対立し、衝突すれば、改革民生立法の処理はどうなるのだろうか。文大統領からさきに、「第2のIMF」危機を防ぐ統合のリーダーシップを示さなければならない。
低成長の沼に陥った韓国経済を再生させるためには、パラダイムから変えなければならない。今は国家主導の高度成長期ではない。IT企業の天国、シリコンバレーを見るべきだ。政府の規制と干渉は減らす必要がある。グローバル企業と競争する一流企業が、革新と変化を遂げることができるように支援すればよい。政府はすべきこととしてはならないことから、先にわきまえるべきだ。むしろ「政府は何もしないのが増しだ」という複数の代表企業の声が聞こえないのか。
文大統領から、市場への信頼を持って、政府改革、社会分野の改革に率先して乗り出すべきだ。どの大統領であれ、当時に失敗した大統領になりたいと思うひとがいるだろうか。故金泳三(キム・ヨンサム)大統領は、政権初期に改革ドライブで輝かしい成果を上げたものの、政権末期に国民に苦痛を与えたIMF事態により、失敗した大統領というくびきを背負った。韓国が再び危機に見舞われることになれば、それは一次的には構造改革に背を向けた政府と大統領の責任である。

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