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【河北新報】 野党再編/衆院選の「総括」あってこそ

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 野党が民進党分裂の後遺症を引きずり、態勢の立て直しに追われている。自民、公明の巨大与党にどう対峙(たいじ)していくのか。再編を求める声も上がるが、各党に温度差があって先行きが見通せない。
 ここはじっくりと、軸足を固める時ではないか。今の段階で政策と理念を一致させないままで数合わせに走っても、分裂した民進の二の舞いを演じるだけだろう。
 各党が新生、再生の第一歩として取り組むべきは衆院選の「総括」だ。なぜ、民意の受け皿たり得なかったのか。2019年の参院選や統一地方選を展望する上でも、敗因を徹底分析する必要がある。
 希望の党との全面的な合流に大失敗して信頼を失い、辞任に追い込まれた民進前代表の前原誠司氏の責任は言うまでもない。希望の代表である小池百合子東京都知事が、振りかざした「排除の論理」も急ブレーキになったろう。
 しかし、与党を大勝させた責任を、個人に全て転嫁しても何も解決しない。議員一人一人が自分の胸に手を当てて考えるべき時ではないか。
 民進の多くの議員が政策を置き去りにして、希望に一時吹いた風に便乗して生き残ろうとした。その無節操さに有権者から「ノー」を突き付けられたのが今回の選挙。
 安易な流れにくみせず、リベラルの旗を掲げた立憲民主党が野党第1党に躍進した事実は、そのことの裏返しに他ならない。
 枝野幸男代表は講演で選挙戦を振り返って「有権者が求めているのは立ち位置だと分かった」と強調。再結集については「全く考えていない。考えた瞬間に立憲民主党は失速する」として否定した。
 参院議員を中心に残った民進は、新たな代表に大塚耕平参院議員を選出。きのうの両院議員総会で、幹事長に増子輝彦参院議員(福島選挙区)を起用するなど執行部人事をようやく決めた。
 中央での分裂のドタバタ劇で、置いてけぼりを食ったのは地方組織だ。とりわけ東北は昨年7月の参院選や今年7月の仙台市長選で野党共闘が奏功していただけに、しこりは拭えないのではないか。
 当面は一枚岩を維持しながら、民進の前議員が多い立民、希望、衆院会派「無所属の会」との間で「接着剤」の役割を目指すのだろうが、容易なことではない。
 希望は立民と票の奪い合いを演じてきただけに、再編には違和感もある。きのう告示された共同代表選(10日投票)で、野党協力に限定的な立場の玉木雄一〓氏と、再結集に意欲を見せる大串博志氏のどちらが選ばれるかで方向性が決まってこよう。
 けん引役が見当たらない以上、各党が特別国会などで共闘の一致点を探り、緩やかな連携を進めていくしか道はあるまい。その延長線上に再編の動きが出てくるのが自然の流れだ。拙速は禁物である。 (注)〓は郎の旧字体

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