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【北國新聞】 米中首脳会談 習主席の背中押せたか

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 アジア歴訪中のトランプ米大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談で、北朝鮮の核とミサイル開発をめぐる話し合いはどこまで進展したのだろう。トランプ大統領は習主席に対し、「北朝鮮問題の解決方法はある」と述べ、北朝鮮に対する原油と食糧の禁輸を含む経済制裁のさらなる強化を求めたとみられる。中国の協力が得られないのであれば、軍事オプションもあり得ると迫ったかもしれない。
 会談後の共同会見で、トランプ大統領は「完全に北朝鮮を非核化することで合意した。経済的な圧力を強め、北朝鮮が無謀な道を放棄するまで続ける」と強調した。
 これに対し、習主席は対話の重要性を指摘し、「中国と米国の関係強化は、世界の発展にも重要だ」と述べるにとどまった。会談でもさらなる圧力強化には慎重な態度を崩さなかったとみられ、米中の溝が埋まったとは言い難い。
 それでも朝鮮半島の将来像について、両首脳が突っ込んだ話し合いをした意味は大きい。習主席は米国の並々ならぬ決意を肌で感じ取っただろう。「最大限の圧力」を求める国際世論の声が習主席の背中を押し、北朝鮮包囲網が格段に強化されることを期待したい。
 北朝鮮は9月15日に中距離弾道ミサイルを発射して以降、沈黙を守っている。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は日米、米韓、米中の各首脳会談を、かたずをのんで見守っていたに違いない。
 中国共産党大会を経て一層の権力集中が進んだ習主席は、世界文化遺産の故宮を貸し切って、トランプ大統領をもてなした。トランプ大統領の貿易赤字削減要求には、米中両国が総額2500億ドル(約28兆円)以上の商談に署名したと明らかにし、世界第2位の経済力を誇示した。習主席はあたかも明・清朝時代の皇帝のように振る舞い、米国と互角に渡り合う「大国外交」を演出しようとした。
 中国が真に大国の地位を得たいのであれば、朝鮮半島の非核化に向けて影響力を行使すべきだ。石油供給の制限などをさらに強化し、北朝鮮に核・ミサイルの廃棄を迫ってほしい。

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