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【中日新聞】 米中首脳会談 確実な「北」制裁実行を

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 米中首脳会談で北朝鮮の核問題について、米中は経済圧力を強める必要性で一致した。北朝鮮の暴走を防ぐには、原油供給の制限など国連の制裁措置を守り、さらに実効性を高めることが重要だ。
 北朝鮮の核・ミサイル開発について、米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席は、国連安全保障理事会の制裁決議を完全履行する考えで一致した。
 中国が一貫して主張する、外交を通じた対話路線はむろん重要である。だが、原油供給で過去一年間の輸出実績を上限とした制裁決議を中国が誠実に守ることは、北朝鮮に大きな圧力となる。
 安保理は八月の制裁決議では北朝鮮からの石炭、鉄鉱石、海産物の全面禁輸を決めた。だが、米国側は中朝国境で一定の貿易が続いているとみて不満を強めていた。
 二期目に入った習政権は「大国外交」を掲げた。ならば、地域の脅威となっている北朝鮮問題で、自国の利害だけでなく東アジア全体の安定に気を配るべきである。万一にも制裁の抜け道を作るような振る舞いがあってはならない。
 米中首脳は「完全に北朝鮮を非核化することで合意した」という。その目的を実現する外交交渉を力強く進めるため、半島の非核化を願う関係国が足並みをそろえ、一連の制裁決議の実効性を高める努力をしてほしい。
 米中に先立つ日米首脳会談では「自由で開かれたインド太平洋戦略」を確認した。念頭には、力を背景にした中国の強引な海洋進出への懸念があろう。
 アジア太平洋地域に航行の自由や法の支配を貫徹することは、中国と南シナ海での紛争を抱える東南アジア諸国連合(ASEAN)各国も期待することである。
 今月開かれる中国とASEANの首脳会議で、南シナ海の紛争防止のための行動規範をめぐる議論が本格化しそうだ。中国は南シナ海での実効支配の現状維持を狙い、行動規範の法的拘束力を弱めるような主張をすべきではない。
 トランプ大統領は中国との貿易不均衡で、具体的な改善措置を求めた。米国の二〇一六年の対中貿易赤字は三千四百七十億ドル(約三十九兆円)に達し、貿易赤字全体の47%を占める。首脳会談の機会に、米中は二千五百億ドル(約二十八兆円)の商談に署名した。
 国際貿易の面では、中国は自国企業による知的財産権の侵害や不当廉売などの課題にも、もっと目を配ってほしい。  

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