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【公明新聞】 座間事件とSNS ネット社会の闇から命守るには

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残虐非道な犯行に怒りを禁じ得ない。
神奈川県座間市のアパートで、切断された9人の遺体が見つかった事件。
逮捕された容疑者の男はツイッターを通じて自殺願望を持つ被害者と知り合い、自宅に連れ込み犯行に及んだとみられている。
事件の猟奇性や残忍性に目を奪われがちだが、あらわになったインターネット交流サイト(SNS)の危険な闇を放置してはなるまい。
警察庁によると、SNSを通じて犯罪被害に遭った子どもは今年上半期で919人と過去最多になった。
容疑者と会った理由は「優しかった・相談に乗ってくれた」が4分の1を超える。
今回の事件も、SNSを使って若者の自殺願望に付け入った犯行とみられる。
自殺者数は2003年をピークに減少傾向にあるが、若年層は高止まりしており状況は深刻だ。
SNSには若者を中心に今も「自殺したい」といった書き込みがあふれる。
自殺や犯罪の温床として社会問題化した自殺サイトは、警察や接続業者による監視が行き届きつつある。
ところがSNSは利用者が直接メッセージを交わせば目が届かない。
便利な情報交換手段だが、悪意を持つ人物が被害者の懐に容易に入り込めてしまう側面を忘れてはならない。
一方でSNSは、身近に相談相手がいない若者にとって、安心して本音を吐き出せる場所になっているのも事実だ。
ネット上に吐露される“SOS”に応える対策を、あらゆるレベルで強化・充実させることは時代の要請だろう。
実際、長野県が今年9月、中学・高校生を対象に試行したLINEを活用したいじめ相談には、2週間で1500件超と想定を上回るアクセスがあった。
「死にたい」などと検索した人のパソコン画面に相談を促す広告を掲載し、4年で600人以上の相談に応じたNPO法人もある。
ネットを利用した相談には、人手や予算面での制約、支援者や団体の信頼性をいかに確保するかという課題はあろう。
一筋縄にいかないが、ネットに潜む悪意から利用者を守る対策が急務だ。
政府はきょう、再発防止へ関係閣僚会議を開く。
この痛ましい事件を教訓に、知恵を絞りたい。

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