Home > 社説 > 地方紙 > 北陸地方 > 富山新聞(富山県) > 【富山新聞】 相次ぐ小型機事故 安全対策をきめ細かく
E160-TOYAMA

【富山新聞】 相次ぐ小型機事故 安全対策をきめ細かく

そう思わないそう思う (まだ投票していません)
Loading...

 4人が搭乗していたヘリコプターが群馬県上野村の一般道に墜落し、金沢市出身の整備士を含む乗員全員が死亡した。機体は激しく焼損しているが、政府の運輸安全委員会は事故原因の究明に最善を尽くし、運航会社ともども再発防止に全力を挙げてもらいたい。
 国土交通省は昨年末、増加する小型航空機の事故に対応するため、専門家らによる安全推進委員会を設け、小型航空機の総合的な安全対策の強化について検討を進めている。より効果的な安全対策を打ち出してほしい。
 国交省によると、近年の小型機事故は年10件程度であったが、2015年に20件以上に急増した。16年は11件にとどまったが、今年は再び20件に迫っており、死者も増えている。増加が目立つのは自家用機の事故で、一般市民の生活が脅かされる状況にある。
 国交省は小型機事故の対策強化の一環として、14年度から操縦士に対して2年ごとの定期技能審査を義務づけ、操縦士や整備士の講習会、啓発活動の充実を図っている。年1回の耐空証明検査に合わせて機体の整備状況を確認し、より確実な点検整備の実施を指導するなど、各種の安全対策に取り組んでいるが、課題の一つは航空行政当局として、小型機、特に自家用機の運航実態を十分把握できていないことである。
 こうしたことから、小型機の実態調査に加え、国内外の小型機事故の分析や、重大事故につながりかねない「ヒヤリハット」の事例調査に基づいた、きめ細かな対策の充実が求められている。
 当局と操縦士、運航会社との連携をより緊密にすることも重要であり、安全推進委員会では、専用のポータルサイトで当局と操縦士が情報をやり取りする仕組み作りも検討されている。
 国交省によると、小型機事故の多くは、操縦士の操作や判断、気象状態の把握、出発前の確認など人為的な要因であり、日本の事故発生率は米国の数倍というデータもある。こうした状況を改めるには、政府の指導・監督体制の強化を考える必要もあろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。