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【毎日新聞】 社説 希望の党の共同代表選 分裂しても続く路線対立

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 希望の党の共同代表に玉木雄一郎衆院議員が選出された。党代表は小池百合子東京都知事が務めており、国会では玉木氏が党を率いる。
 共同代表選は玉木氏と大串博志衆院議員の一騎打ちだった。両氏とも民進党からの合流組だ。衆院選での敗北を受け、小池代表の路線を継承するのか、「脱小池」を図るのかが最大の争点となった。
 小池氏が合流希望者に署名を求めた政策協定書には「憲法改正を支持」「安全保障法制を基本的に容認」とあった。安保法制に関する文言は「憲法にのっとり適切に運用」と修正されたが、ともに小池路線の柱だ。
 共同代表選では大串氏がこれに異論を唱え、「憲法9条の改正は不要」「安保法制は容認しない」と主張した。小池路線を踏襲する玉木氏が大串氏を破ったが、国会議員53人の投票は39対14に割れた。
 衆院解散前の民進党では大串氏の主張が党方針だった。それに反発する保守系議員を中心に希望の党に合流した結果、多数派は逆転したものの、民進党が長年抱えてきた路線対立が希望の党にも引き継がれた。
 共同代表選では野党連携へのスタンスも争点となった。玉木氏は「安倍1強許すまじ」としながらも、野党連携については個別の政策・法案ごとに判断する立場をとる。
 大串氏は野党連携に積極的に取り組むため民進党、立憲民主党との統一会派結成を訴えた。民進党出身者の再結集を目指す立場だと言える。
 3党は安倍政権と対峙(たいじ)することでは一致している。統一会派には慎重な玉木氏も当面、国会での緩やかな協力は進める方針だ。
 ただ、来年の通常国会で自民党が憲法改正の発議へ動いたとき、希望の党内対立が拡大することも予想される。その結果、野党連携が揺らげば、政権側を利することにもなる。
 何のための民進党分裂劇だったのか。民主党以来の党内対立に終止符を打ち、理念・政策で野党が再編されるという一点で前向きに受け止めることもできた。しかし、希望の党の共同代表選はさらなる分裂につながりかねないしこりを残した。
 来週には加計学園問題などをめぐる国会論戦が始まる。野党勢力は分散したが、国会で政権をただす野党の役割に変わりはない。

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