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【中日新聞】 希望の党 目指す政治の再定義を

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 単なる敗戦処理に終わるのか、新たな船出となるのか。共同代表に玉木雄一郎衆院議員を選んだ希望の党。衆院選の惨敗から立ち直り、党を再生するのは容易でないが、一歩でも前に進んでほしい。
 衆参両院で五十三議員を擁しながらも、多くは民進党からの合流組だ。七月の東京都議選を圧勝に導いた人気にあやかろうとした小池百合子都知事が代表に依然、就いてはいるが、十月の衆院選惨敗を受けて、小池氏自身は都政に専念し、国政と距離を置き始めたようにも見える。
 国会議員を率いる共同代表選びを通じて明らかになったのは、希望の党がどんな理念、政策を掲げて、どんな政治を目指すのか、いまだはっきりした像を結ばず、有権者に伝わらない現実だろう。
 安倍晋三首相の突然の衆院解散を受けた急造政党であることは否めない。衆院選での公認条件が公約順守など十項目の政策協定書への署名だったとしても、公約が十分時間をかけて検討された正当性を有するものなのか、甚だ疑問だ。
 小池氏がかつて所属した自民党と親和性があるのか、多くの議員が所属した民進党に近いのか、それともまったく新しい独自の路線を進むのか。玉木新共同代表の第一の仕事は、希望の党の理念、政策を再定義することである。
 特に、早晩、立場を明確にするよう迫られるのは安全保障政策や憲法改正への対応だろう。
 共同代表選で玉木氏は、民進党当時に反対した安全保障関連法を容認した上で、問題部分の修正に努める姿勢を示したのに対し、対抗馬の大串博志衆院議員は集団的自衛権の行使を含む安保法を容認する立場に立たないと明言した。
 安倍首相が目指す憲法九条改正についても玉木氏は「しっかり議論すべきだ」と強調したが、大串氏は「不要」と述べた。
 所属国会議員の投票で勝利した玉木氏の路線が信任されたことにはなるが、いま一度、全国会議員が関与する形で主要政策について議論し直し、自らの立ち位置を確認した方がいいのではないか。
 希望の党にとっては党勢の低迷を抜け出すと同時に野党勢力の結集も重要な課題だ。衆参五十三議員だけでは圧倒的な自民党一強を前に、ときに無力である。幅広い結集こそ力になる。
 野党が分断されたまま臨んでも政権与党を利するだけである。勢力結集に知恵を絞り、汗もかく。その崇高な使命をこの機に、あらためて肝に銘じるべきである。  

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