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【産経新聞】 大谷の渡米表明 「若者よ、海外へ出でよ」

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 日本ハムの大谷翔平選手が米大リーグへの挑戦を表明した。投げては国内最速165キロの快速球で三振の山を築き、打っては昨季22本塁打の長打力を誇る。漫画の主人公のごとき二刀流が本場でどう開花するか。興味は尽きない。
 大リーグ挑戦を表明した日本記者クラブの会見では球界、球団、ファンから報道陣にまで感謝の弁を述べて「一番の選手になりたい。目指したい」と語った。23歳、若き好漢の成功を応援したい。
 大谷の二刀流については、多くの専門家が懐疑的だった。どちらかに集中していれば、もっと大成していたかもしれない。
 大谷自身、会見で「それも含め自問自答してきた」と明かしている。それでも結果が周囲を黙らせてきた。何より、ファンの後押しがあった。発展途上にある大器の夢を、新たな大舞台でともに見続けられることは、ファンならずとも幸せである。
 大リーグでは野茂英雄が切り開いた道をイチローや松井秀喜が押し広げ、ダルビッシュ有や田中将大がエースとして活躍している。サッカーの日本代表では大半の選手が海外クラブに所属している。ゴルフの松山英樹やテニスの錦織圭は世界のトップランカーだ。
 若者の内向き志向が指摘されて久しい。
 2010年のノーベル化学賞受賞者、根岸英一・米パデュー大学特別教授は受賞会見で「若者よ、海外へ出(い)でよ」と述べた。
 だが、日本学生支援機構の調査によれば、大学などが把握している日本人学生の海外留学は15年度で8万4456人(前年度比3237人増)で、調査開始の09年度以降、増加を続けている。
 こうした傾向に、トップアスリートの雄飛が影響しているとすれば理想的である。大谷の活躍が、さらに拍車をかけてくれるかもしれない。
 もう一つ、野球人気の復興にも期待したい。米国から輸入されたベースボールは、野球として日本に根付いた。長く男児の好きな競技は野球であり、将来の夢は野球選手である時代が続いたが、今ではサッカーやバスケットボールに押され気味である。
 グラブやバットなどの用具を必要とし、広場が失われる中、大谷らの活躍に少年が夢を広げてくれれば最高である。

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