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【公明新聞】 福島原発凍土壁完成 汚染水対策の飛躍的進展を

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安定的かつ効果的な運用で、汚染水問題の根本的解決へとつなげたい。
東京電力福島第1原発で、汚染水対策の切り札として期待される「凍土遮水壁」が完成した。
今年8月に冷却を始めた最後の未凍結区間7メートルの凍結が確認されたもので、これで昨年3月から進めてきた凍結作業はおおむね完了したことになる。
汚染水対策の飛躍的な進展を期待したい。
第1原発の建屋では、炉心溶融(メルトダウン)した核燃料の冷却に使った水が高濃度汚染水となって地下にたまり、これに建屋に流れ込む地下水が混じって、その量を増やし続けている。
このため東電は、建屋周囲の地中に全長約1.5キロの氷の壁を築いて地下水の流入を遮断する「凍土壁」のほか、建屋山側の井戸で地下水をくみ上げて海に流す「地下水バイパス」や、建屋手前の井戸でくみ上げる「サブドレン」の手法も織り交ぜて汚染水の発生を抑えてきた。
1日約400トンあった汚染水は、今は130トン前後に減っている。
凍土壁の完成は、この流れをさらに加速させるものと期待される。
東電は凍土壁のみならず、地下水バイパスやサブドレンなど他の対策のデータも綿密に解析しながら、より効果的で重層的、相乗的な運用に努めてもらいたい。
併せて、汚染水を浄化処理した後も残る放射性物質トリチウムの扱いをめぐる問題にも本腰を入れて取り組むべきだ。
処理済みの水は既に100万トンに達し、敷地内は約1000基の保管タンクで溢れかえっている。
これ以上の“放置”は許されない。
自然界にも存在するトリチウムは、濃度を薄めれば海に放出しても問題はない。
しかし第1原発では、風評被害に対する漁業関係者らの不安は大きく、他の原子力施設のようにはいかない。
解決するには、東電自らが処理水に関わるデータや情報を解決策とともに詳らかに示し、丁寧に説明を重ねる以外にあるまい。
汚染水問題を解決して廃炉作業を本格化させ、そして福島復興を果たす―。
この遠大な計画を実現する鍵は、一に地元と国民の信頼と理解と協力にかかっていることを改めて強調しておきたい。

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