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【宮崎日日新聞】 日中首脳会談

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◆「小異」乗り越え関係改善を◆
 政権の基盤を固めた日中の両首脳が会談し、関係改善に取り組む方針を確認した意義は大きい。着実な前進に向けて、その指導力を傾注するよう求めたい。安倍晋三首相が訪問先のベトナムとフィリピンで、中国の習近平国家主席、李克強首相と相次いで会談し、日中関係の改善を進める方針で一致した。習氏との会談では両首脳の相互訪問の実現に向けて調整を急ぐことを確認し、日本が議長国を務める日中韓首脳会談の早期開催でも合意。北朝鮮問題では朝鮮半島の非核化を共通目標に連携を深める方針を打ち出した。 目指したい相互訪問
 首相は衆院選での圧勝で政権基盤をあらためて固めた。習氏も先の中国共産党大会で強大な権限を掌握した。日中間には歴史認識問題や東・南シナ海を巡る対立などの課題はある。だが課題解決に取り組み、地域の安定化を進めるのが、ともに「1強体制」と称される両首脳の責務だろう。
 今年は日中国交正常化から45年、来年8月には平和友好条約締結から40年という節目を迎える。「小異」を乗り越え、信頼関係を構築するよう期待したい。
 首脳会談で首相は「戦略的互恵関係の下、関係改善を力強く進めたい」と強調。習氏も「今回の会談は中日関係の新たなスタートとなる」と述べた。
 首相が来年中を念頭に「適切な時期」の自らの訪中と習氏の来日を提案したのに対し、習氏は「首脳の往来を重視する」と応じた。2国間会談を目的とした中国の国家主席の来日は2008年以来途絶えている。この状態は異常と言うべきだろう。相互訪問の早期実現を目指したい。 北朝鮮への対応懸案
 最大の懸案は日中間に温度差のある北朝鮮への対応だ。両首脳は、国連安全保障理事会の制裁決議の完全な履行に向けて緊密に連携することを確認。首相は「国際社会全体で最大限まで圧力を強化すべきだ」と主張し、北朝鮮に影響力を持つ中国が建設的な役割を果たすよう求めた。
 ただ習氏は先のトランプ米大統領との会談でも、制裁と同時に対話による解決を探ることが重要と強調。「非核化」という目標の確認にとどまったのは当面の対応を巡り立場の違いがあったからではないか。
 温度差を乗り越えるには緊密に話し合うことが重要になる。首相は北朝鮮対応についてトランプ大統領や韓国の文(ムン)在寅(ジェイン)大統領と頻繁に電話で会談している。だが日中間では、その関係が築けていない。トップ同士が直接話し合える環境をつくりたい。
 習氏は「改善のプロセスには、まだまだやるべきことがたくさんある」とも述べた。沖縄県・尖閣諸島を巡る対立や南シナ海での中国の軍事拠点化、歴史認識問題など懸案は多い。その対立を深刻化させないためにこそ、トップの指導力が求められる。

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