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【西日本新聞】 日中関係 相互訪問の実現で改善を

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 安倍晋三首相が先週末、国際会議出席のため訪問したベトナムで、中国の習近平国家主席と会談した。安倍首相は続いて訪れたフィリピンでも、中国の李克強首相と会談を持った。日本の首相が訪中以外の機会に、中国の主席、首相と連続して会うのは珍しい。
 注目されたのは、会談冒頭の握手の場面で習氏が浮かべていた笑顔だ。2014年の安倍首相との初会談で硬い表情を貫いたのに比べ、大きな変化を印象付けた。
 会談で安倍、習両氏は日中関係の改善推進で一致し、日中韓首脳会談の早期開催で合意した。安倍首相は自身の訪中と習氏の来日を要請し、習氏は会談を日中の「新たなスタート」と位置付けた。
 世界2、3位の経済大国である中国と日本が角を突き合わせていては、アジアの安定を損なう。今回の会談で両首脳が関係修復をうたったことは前進である。
 中国側が関係改善にかじを取ったのは、秋の共産党大会で習氏が権力基盤を固めたことが大きな要因となっている。日本に柔軟な姿勢を示しても、内部から批判される危険が小さくなったからだ。
 習氏としては、自らが掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」の具体化に向けて、日本の協力を得たいところだ。当面は外交の不安定要素を減らしたい思惑もある。
 一方、日本側は北朝鮮の核・ミサイル開発阻止のために、北朝鮮に最大の影響力を持つ中国の協力が欠かせない。日中の関係改善は双方にとって合理的な選択だ。
 ただ、両国間の最大の障害である沖縄県・尖閣諸島の問題は、解決のめどが全く立っていない。中国側は依然として、公船を尖閣の領海内に侵入させている。歴史問題も両国間の懸案として残る。
 詰まるところ、主張すべきは主張しつつも、関係悪化の火種となる課題を適切にコントロールし、両国の信頼を積み上げていくのが理にかなうやり方だ。来年は日中平和友好条約締結40年にあたる。首脳の相互訪問を実現させて弾みをつけ、緊張緩和から建設的な関係構築へと歩を進めてほしい。 →電子版1周年記念!1万円分賞品券やQUOカードが当たる!!

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