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【西日本新聞】 自治体の公文書 注目したい「福岡の知恵」

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 森友・加計問題や防衛省の日報隠蔽(いんぺい)問題で国の公文書管理のずさんな実態が明るみに出た。では地方自治体の公文書はどうなのか。
 公文書管理法は「公文書等は健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの」と規定する。その意義は自治体の公文書も同じだ。
 だが2015年の総務省調査によると、公文書管理の目的や保存を条例で定める自治体は熊本県など5県、4政令市、12市町村しかない。公文書館の設置も33都道府県や7政令市などにとどまる。
 重要な公文書が役所の廊下や倉庫に積み上げられているならまだましな方で、行方不明というケースも多いとみられる。
 今月、都内であった日本自治学会の第17回研究会では「公文書管理と情報公開」の分科会があり、香川県立文書館の嶋田典人主任専門職員が「全自治体に公文書館を造る必要がある」と指摘した。
 財政難の自治体には厳しい注文だが、分科会で西南学院大の勢一(せいいち)智子教授(行政法)と熊本大の魚住弘久教授(行政学)が福岡共同公文書館(同県筑紫野市)の取り組みを紹介した。
 同館は福岡県と、県内市町村で構成する県自治振興組合が12年に設置し、管理・運営している。18日には開設5年記念のシンポジウムなども開く予定だ。
 県と市町村の共同公文書館は全国唯一だ。市町村分の費用は市町村振興宝くじの収益金を積み立てた基金の運用益などで賄われる。「福岡の知恵」といえるだろう。福岡、北九州両政令市と太宰府市は独自の公文書館機能を持つ。
 福岡共同公文書館では郷土史家や研究者ら一般の保存資料利用は16年度が57件で前年度から22件増えた。常設・企画展なども含めて来館者は年間3千人という。
 もちろん、まだ活用が十分とはいえない。両政令市や太宰府市との連携、一般へのPR、開架資料充実など課題もあるが、自治体の公文書を保存・活用する福岡方式として注目したい。 →電子版1周年記念!1万円分賞品券やQUOカードが当たる!!

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