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【北國新聞】 金沢・国立天文台の連携 「科学する心」を育もう

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 科学に対する市民の学習意欲を促そうと、金沢市は国立天文台(東京)との連携協定を26日に締結する。市民に研究の成果を伝え、学習の場を提供するなどして、天文学への関心を高め、天文分野の人材育成を図る。
 若者の「理科離れ」が懸念されている中、自然の不思議さに感動し、興味を持つことは、豊かな創造性を培う第一歩といえる。県内の自治体では小松市に続く国立天文台との協定締結を機に、子どもや市民の「科学する心」を育む取り組みを強めたい。
 金沢には高峰譲吉や桜井錠二など日本の近代科学の礎を築いた先人を輩出した学びの土壌がある。天文学では「Z項」を発見した木村栄(ひさし)が名高く、先日も地元で講演会が開かれ、国立天文台の大江昌嗣名誉教授が功績を紹介した。提携によって、あらためて郷土の偉人にも光が当たるだろう。
 金沢市内では、市キゴ山ふれあい研修センター内に天文学習棟が1998年にオープンし、子どもらを対象にした「宇宙塾」も開講している。2013年には市と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙教育に関する協定を締結している。
 今回、連携協定を結ぶ国立天文台は、観測、研究などを推進している日本の天文学の拠点であり、さらに天文、宇宙の魅力に触れる機会が増すことが期待される。
 金市工高で行われる「天文学の普及啓発、教育活動に関する協定」の締結式では、山野之義市長と林正彦台長が協定書を交わし、今後、小中学校の天文学教室への講師派遣や教員研修、天文教育カリキュラムの共同開発などを計画する。子どもたちが天文学など科学に興味を持ち、学ぶ楽しさを知る工夫を重ねてもらいたい。
 来年3月には、国内初となる最新型プラネタリウムが銀河の里キゴ山・天文学習棟に導入される。天文学の入り口ともなる星の楽しみ方などを広く伝える活用が求められる。将来的に金沢から宇宙飛行士が誕生してほしいと市側が希望しているように、金沢、石川から日本の科学技術やものづくりを担う多くの人材が育ってほしい。

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