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【京都新聞】 代表質問  野党連携に知恵が要る

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 安倍晋三首相の特別国会での所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。衆院選と第4次安倍内閣発足後、初の代表質問だ。
 新顔の野党党首である立憲民主党の枝野幸男、希望の党の玉木雄一郎両代表にとっては、安倍政権と対峙(たいじ)する初めての舞台である。
 枝野氏は、多様性を認め合い、分厚い中間層を取り戻す「草の根」からの経済再生を強調した。
 玉木氏は、地域共同体の良質な保守層に育まれた「土のにおいのする政党を目指す」と訴えた。
 ともに安倍政権の政治手法を「上から力で支配するやり方」とみなし、暮らしの足元から政策を積み上げていく姿勢をにじませた。
 格差拡大を憂え、現実的な安保政策をとり、改憲問題では立憲主義に基づく丁寧な議論が必要とする。安倍政権が進める幼児教育・保育無償化の矛盾点を指摘し、農家への所得補償や直接支払いが必要とする問題意識も示した。
 袂(たもと)を分かったとはいえ、旧民進党出身同士。両氏の考え方が似ているのはある意味、当然だ。
 この「近さ」は、国会での連携に生かされないのだろうか。
 特別国会は、来月9日までが会期だが、代表質問は衆参で計3日間。予算委員会が衆参2日ずつ予定されているにすぎない。論戦の舞台である国会を早く閉じたい与党は、外交日程や予算編成を理由に会期延長をしない方針だ。
 安倍政権の看板政策である働き方改革関連法案や、受動喫煙対策を強化する法案も年明けの通常国会に先送りされる。国民の関心が高い森友・加計学園問題の真相解明は進んでいない。
 こうした状況で、野党がばらばらに問題を追及しても攻めきれない。加計問題を審議した先週の衆院文部科学委員会の質疑も深まらないまま平行線をたどった。
 巨大与党に論戦で対抗するには野党にも知恵が要る。テーマごとに情報共有して連携するなど、議論の実が上がるような大胆な工夫が必要ではないか。
 安倍首相も、自ら繰り返し述べてきたように「謙虚に、真摯(しんし)に」説明責任を果たしてほしい。きのうの答弁でも、質問に正面から答えない場面があった。
 代表質問では自民党の岸田文雄政調会長が森友・加計問題について「丁寧な説明で、国政を円滑に進めることが重要」などと注文をつけたことが目を引いた。
 党内からの指摘は重要だ。首相はそれこそ謙虚に受けとめ、今後の委員会審議に臨んでほしい。

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