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【デーリー東北新聞】 日中首脳会談 関係改善へ指導力発揮を

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 安倍晋三首相と中国の習近平国家主席はベトナムで会談し、来年の日中平和友好条約締結40周年に向け、尖閣諸島や南シナ海問題で著しく悪化した両国関係を改善していくことに合意した。だが、海洋対立を巡る日中間の相互不信は根強く、関係修復には一層の信頼醸成が不可欠だ。
 安倍首相は衆院選大勝後に第4次内閣を発足させ、習氏は共産党大会を経て2期目指導部をスタートさせた。権力基盤を固めた両首脳は指導力を発揮し、関係改善に乗り出すべきだ。
 首相は会談で、来年を念頭に自らの訪中と習氏の早期来日を提案し、習氏は「首相訪中や往来を重視する」と応じた。北朝鮮の核・ミサイル開発問題についても、非核化を共通目標に連携を深めることで一致した。
 両首脳は偶発的な衝突の回避を図る海空連絡メカニズムの運用開始への協議を加速し、中国の現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」への協力について協議することに合意した。両国は積極的に協議を進め、具体的な成果を生み出してほしい。
 日中関係は2012年9月の尖閣国有化で著しく悪化。14年11月には関係改善に向けた4項目合意に達したが、その後、中国が南シナ海で大規模な埋め立てを行ったことが問題化して再び関係は冷え込んだ。
 だが、日中国交正常化45周年の今年、安倍首相が習氏の提唱する「一帯一路」に条件付きで支持を表明したことで流れは変わった。習氏は支持を歓迎し、関係改善を望む日本側の明確なメッセージと受け止めた。
 しかし、中国の歴史的な台頭と日本の相対的な地位の低下により、日中両国が今後どのような関係を結ぶか、という青写真は描けていない。日本には海洋対立について「中国は力で現状を変えるのか」という警戒があり、中国側には「日本は米国と結託して中国封じ込めを狙うのか」という反発がある。
 根本的な関係改善のためには、日中がそれぞれ平和主義を貫き、「対立」ではなく「共生」を目指すことを確認しなければならない。「善隣友好」を誓った45年前の日中国交正常化の原点に立ち返ることだ。
 日中首脳は両国関係悪化を理由として国防力を強化し、自らの政治的な求心力の向上を図ってきた側面がある。結果、国内の世論やメディアの論調が硬化し、関係修復の足かせとなっているのは皮肉なことだ。両首脳は国内のタカ派を抑え、関係改善を推進する重い責任を負っている。
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