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【社会新報】 米国第一宣言 自国の安全と経済のため日本使う

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 久々に国会論戦が行なわれ、気になる点も浮上してきた。消費増税による増収分の使途を見直し、「幼児教育・保育の無償化」を実現するとの安倍首相の公約をめぐり、制度設計が混迷している。それだけでなく、社会保障費の自然増分抑制の方針が動かない中にあって、医療や介護にしわ寄せをする布石が着々と打たれているのは看過できない。
 しかし、併せて見過ごせないのは、首相所信表明演説の「ミサイル防衛態勢をはじめとするわが国防衛力を強化」するとの一節だ。
 6日の日米首脳会談後の共同記者会見で、トランプ米大統領は何と言ったか。「首相はさまざまな防衛装備を米国から購入することになるだろう。そうすれば上空でミサイルを撃ち落とすことができるようになる」とし、ミサイルを買えば「多くの(米国での)雇用が生まれるし、日本がもっと安全になる」と述べた。これを受けた首相の発言は、さらにすさまじいものだった。「大統領が言及されたように、F35A戦闘機もそうだし、SM3ブロック?UAも米国からさらに購入することになっている。イージス艦の量、質を拡充していく上で、米国からさらに購入していくことになる。ミサイル防衛システムは日米で協力して対処するもの。迎撃の必要のあるものについては迎撃していく」と明言し、防衛計画大綱および中期防の改定まで国際公約してしまったのだ。
 ここで想起されるのは、8月の衆院安保委閉会中審査で小野寺防衛相が、北朝鮮が米領グアムを狙って弾道ミサイルを発射した場合、これが日本の「存立危機事態」と認定されれば集団的自衛権を行使して自衛隊が迎撃することは法的に可能との見解を示したことだ。
 つまり、こういうことだ。米本土向けはもちろん、ハワイやグアムを狙ったミサイルを、現在配備中のブロック?TA、あるいは日米共同開発中の新型のブロック?UAであっても、日本から追っかけて撃ち落とすことが可能だと、政府が認めたことはない。陸上配備型のイージス・アショアであっても、事情は同じだ。ということは、日本のイージス艦は、そもそも米軍の一部として、日本からはるか遠い洋上で米領を狙ったミサイルを文字通り「迎え撃つ」以外に使い道はないということになるし、イージス・アショアは「米国の雇用」のための高い買い物と化すかもしれないのだ。トランプ流「米国第一」は、ある意味首尾一貫している。 (社会新報2017年11月29日号・主張より)

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