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【しんぶん赤旗】 社会保障削減方針/国民の悲鳴が聞こえないのか

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 財務省の財政制度等審議会が2018年度の政府予算編成についての建議を先週まとめ、麻生太郎財務相に提出しました。「財政健全化」のためとして、医療、介護など社会保障費の削減・抑制を中心項目に据えています。安倍晋三政権の発足から5年、これまでも社会保障費には大ナタがふるわれ、国民は大きな苦難を強いられています。その予算がさらに削り込まれては、国民の暮らしはとても立ち行きません。社会保障費の削減でなく、拡充によって国民の生活を安定させる政治にしていくことが求められます。
かつての言明にも反する
 財政審の建議は、医療、介護、障害者福祉、子育て、生活保護、年金などの各分野で「適正化」「効率化」の名で予算削減を迫っています。18年度予算案の焦点である医療の診療報酬や介護報酬ではマイナス改定を重ねて求めています。人口構成の高齢化などで避けられない「自然増」を無理やり1300億円カットするため、なりふり構わぬ姿勢があらわです。
 財政審の要求は当面の18年度予算にとどまりません。その後の医療や介護などの制度改悪に直ちに着手することを主張しています。
 75歳以上の後期高齢者医療制度では現在1割負担が原則の患者窓口負担を2割に引き上げることを「早急」に検討せよといいます。介護保険では「要介護1・2」の人が利用する掃除、洗濯などの生活援助の「保険外し」が「財政の観点から望ましい」と記しています。全く道理のないやり方です。
 だいたい後期高齢者医療制度が始まった直後の08年10月、当時首相だった麻生財務相は“現役世代より低い1割負担で心配なく医療を受けられる。ぜひ維持したい”といったはずです。参院予算委員会(11月30日)で日本共産党の小池晃書記局長にこの点を指摘された麻生氏は「1割負担にしたい希望はあるが、2割負担になりつつある状況を考えねば」と居直りました。75歳以上の多数の人は所得が低いとともに、医療機関を受診する機会が増えるのが特徴です。窓口負担が2倍化すれば、生活へ打撃となり受診抑制で病状悪化を引き起こす危険が増大します。過去の言明にも反し、国民の健康を脅かす負担増はやめるべきです。
 安倍政権下で国内総生産(GDP)に占める社会保障支出は13年から3年連続で減少しています。こんなことは「構造改革」の名で社会保障費カットをすすめた小泉純一郎政権でも起きませんでした。第2次政権後の5年間で1兆4600億円もの社会保障の自然増を削減してきた安倍政権が引き起こした異常事態です。この事実を小池氏に国会で追及された安倍首相は、「小泉政権よりも多くの伸びを抑制できた、いい結果」と自画自賛しました。負担増と給付減で国民から悲鳴が上がっている実態を見ようともしない姿勢は、あまりにも無責任、無反省です。
応分の負担こそが必要
 財政審が打ち出す社会保障費の削減方針は、ほとんど経団連の要求の引き写しです。財界の言いなりで国民に痛みをもたらすことはやめるべきです。
 大企業・大資産家に応分の負担を求める税の集め方の改革や、社会保障や教育を優先にした税の使い方の改革によって、日本経済を再生させることが重要です。

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