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【産経新聞】 北朝鮮船の漂着 海岸は「最前線」と心得よ

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 北朝鮮の漁船とおぼしき木造船が、日本海側の海岸や港に相次いで漂着している。食糧難から、小型船にもかかわらず、冬の荒れた海で無謀な操業を行った結果、流されてきたとみられる。
 だが、これを単なる外国漁船の漂着と片付けるだけではすまない。
 日本の海岸は極めて長く、監視の目は行き届かない。漁船の漂着を考えれば、北の工作員や難民が乗った船がやってくる事態を想定しなければならない。
 石井啓一国土交通相は会見で、海上保安庁の航空機によって日本海沿岸部の警戒態勢を強めたことを明らかにした。
 これに先立ち、坂口正芳警察庁長官は11月下旬の全国警察本部長会議で、北朝鮮をめぐる緊急事態に備えるよう指示した。
 全国の警察や海保、自治体の関係者は、日本の守りの最前線にいるという自覚をしっかりと持ち、対応にあたってもらいたい。
 北朝鮮は日本人を拉致して返さない。弾道ミサイルを発射するなど極めて敵対的だ。漁船は日本の排他的経済水域(EEZ)で違法操業を繰り返す。
 むろん、純然たる遭難なら救いの手を差し伸べるのが人道にかなっている。ただし、警戒すべき点は多岐にわたる。
 北朝鮮の船員が北海道の無人島に一時上陸し、地元の漁業者用の避難小屋や灯台から、漁具や家電製品などを盗んだ。
 朝鮮人民軍の部隊名が記されたプレートが張り付けてある木造船が複数、見つかっている。軍籍にある船に軍人や民兵、軍属が乗っているのなら、単なる漁船とみなすわけにはいかない。
 武装した工作員や難民にどのように対処すべきか計画を立て、訓練をしておくべきである。
 防疫態勢も重要だ。船員が悪性の鳥インフルエンザに感染していたらどうするか。攻撃のため、船や船員に天然痘などの生物兵器を仕込んでくる恐れもある。
 警戒監視の対象は、日本海側に限ってはならない。北朝鮮工作員は、宮崎県の海岸で日本人を拉致したことがある。
 日本が北朝鮮船にどう対応するか。尖閣諸島を狙い、海上民兵の漁船団を持つ中国は観察しているだろう。政府はドローン、飛行船、人工知能(AI)や漁業者の力などを活用して、沿岸部の警戒監視システムを構築すべきだ。

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