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【産経新聞】 五輪ロシアを除外 クリーンな選手守り抜け

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 国際オリンピック委員会(IOC)は、国の主導でドーピングの組織的不正があったとして、ロシア五輪委を資格停止とし、平昌冬季五輪からロシア選手団を除外することを決めた。
 IOCが証拠に基づいて国ぐるみの不正を認定した以上、国家に罰を与えるのは当然である。
 ドーピングは競技の公正・公平性を損壊し、選手自身の健康も損なう。スポーツと五輪に対する明確な敵対行為だ。
 五輪に参加する多くのクリーンな選手を守るためにも、厳正な処分が求められていた。
 一方でIOCは、厳しい条件をクリアして潔白を証明した選手には個人資格での参加を容認した。その際は国旗、国歌の使用は認めない。これに反発を強めるロシア国内には、大会のボイコットを訴える声がある。
 ロシアはIOCの決定を受け入れ、自国の潔白選手の五輪参加を阻害すべきではない。彼らこそが国家の不正による、最大の被害者である。
 IOCは世界反ドーピング機関の勧告を受けながら、昨夏のリオデジャネイロ五輪ではロシアの全面除外を見送り、各国際競技連盟に出場の可否を丸投げした。
 この結果、ロシアはリオに大選手団を送り込んだ。そうしたIOCの弱腰の姿勢が問題の解決を遅らせた側面もある。
 ロシアがこのまま処分を受け入れなければ、3年後の東京五輪への参加も認められない可能性が高い。IOCは毅然(きぜん)とした姿勢を堅持し、ロシアは過ちを認めて再出発を図らなくてはならない。
 ソチ五輪でロシアは金メダル13個、メダル総数33個を獲得し、いずれも国別でトップだった。その後、IOCが実施した検体の再検査による違反者は25人に上り、金4、銀6、銅1のメダル剥奪が決まっている。
 ロシア選手団を除外して行われる平昌大会では、多くの競技でメダル争いの様相が変化するだろう。興行としての魅力を損なうケースも考えられる。
 だがこれは、IOCが正面から向き合わなくてはならない存亡の機である。ドーピングの蔓延(まんえん)を許せばスポーツも五輪もその価値を失う。2020年東京五輪をクリーンな大会として成功させるための重大局面といってもいい。IOCは戦う姿勢を貫いてほしい。

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