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【陸奥新報】 麺類の塩分調査「塩分は程よく摂取、健康維持を」

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 県は県内飲食店を対象にした、麺類(ラーメン、うどん、そば)の塩分調査を開始した。がんや心臓病、脳卒中など生活習慣病による死亡率が高く、平均寿命が全国最下位の本県だが、生活習慣病と関連が深い塩分摂取について、副菜を取り入れて野菜類を食べ、塩分を体内に取り入れる量を調整するなど、1日の食事の取り方を検討する狙いだ。過度な摂取も不足も身体に影響を及ぼす塩分だけに、適量を心掛けたい。
 調査は今年度内に100店舗で実施。食生活改善推進員が麺類を提供する飲食店を訪れ、塩分濃度計を使ってスープの重量と塩分を計測するというものだ。計測結果は用紙に記録し、協力店に渡すほか、県内全体の計測結果を集計する。
 県がん・生活習慣病対策課によると、県の2016年度県民健康・栄養調査の結果は、成人の1日の食塩摂取量が平均10・5グラム(男性11・3グラム、女性9・7グラム)で、前回10年度調査からほぼ改善されず、日本人の摂取目標である男性8グラム、女性7グラムを達成できなかった。
 一方でスープに塩分が多量に含まれる麺類は県民の食生活には欠かせない存在となっている。県のまとめによると、県庁所在市である青森市を例とした場合、カップ麺購入数量は年間6298グラムで全国トップ、即席麺購入数量は3621グラムで同3位といい、県民が麺類を好む傾向があることが顕著に分かる。
 塩分はその過剰摂取と生活習慣病との関わりが指摘されている。今回の調査対象となった麺類は1食分のスープに1日に必要な、もしくはそれ以上の塩分が含まれるケースが多い。それは麺商品の包装に記載されている塩分量の表記を見れば一目瞭然だ。「スープを飲み干してはいけない」と言われるのはそのためであろう。しかし、庶民の味として親しまれているラーメンなど麺類。6日に調査を受けた飲食店の経営者が「ラーメンは塩分を減らせばおいしくないので、味は変えられない」と語ったのも当然であろう。それだけに、麺類そして塩分との程よい“付き合い方”を考えていかねばならない。
 同日の調査に参加した県食生活改善推進員連絡協議会の山谷詠子会長は、本県のラーメンを食文化と位置付け、絶やさないための健康的な食べ方として、(1)汁は飲み干さない(2)塩分を体の外に出す働きがある野菜を一緒にしたものを食べる―ことを挙げている。
 もちろん、塩分の過剰摂取傾向を麺類だけに転嫁することはできない。炒め物、揚げ物など多くの料理に塩分による味付けは不可欠だからだ。塩分と程よく付き合い、そして健康寿命を伸ばしていくため、県産だしのうま味を活用し、減塩を推進する活動「だし活」を参考とするなど自ら健康と食生活を考えていけるようにしたい。

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