Home > 社説 > 地方紙 > 北海道・東北地方 > 福島民友新聞(福島県) > 【福島民友新聞】 商店街の活性化/賑わい復活へ個性に磨きを
E115-FMINYU

【福島民友新聞】 商店街の活性化/賑わい復活へ個性に磨きを

そう思わないそう思う (まだ投票していません)
Loading...

 商店街に個性あふれる店舗を増やし、賑(にぎ)わいを取り戻したい。
 県内の商店街を対象に行った県の実態調査で、過去3年間に商店街を訪れた客について、約75%の商店街が減少したと答えた。その理由は「地域の人口減少」が約62%で最も多く、商店街の集客をけん引するような「魅力ある店舗の減少」が約57%で続いた。
 人口減少に加え、郊外型の大型店の出店や、インターネット通販の普及により、商店街を取り巻く環境は厳しさを増している。空き店舗が目立ち、「シャッター通り」化が進んでいる地域もある。
 多くの商店街は祭りやイベントを開いたり、サービス券やポイントカードを導入するなど、さまざまな集客事業に取り組んでいる。しかし一時的な効果にとどまり、日常的な賑わいにつながっていないケースも多い。
 商店街は、客と店のつながりが深く、地域のコミュニティーが生まれる場でもある。商店街の再生に向け、多くの人が集うような魅力や特色あふれるまちづくりに知恵を絞らなければならない。
 まずは各店舗が気軽に入りやすい店構えや接客、特色ある品ぞろえなどに工夫を凝らし個性ある店づくりをしていくことが大切だ。そうした店を増やすことで商店街全体の魅力アップにつながる。
 県の調査によると、経営者の高齢化による後継者問題が顕著となっている商店街は約71%に上る。しかし、ほとんどの商店で担い手対策を講じていないのが現状だ。
 課題の解消に向け、商店街の運営に柔軟で多様な考えを取り入れていきたい。地域に活気をもたらすといわれる「若者の行動力、ばか者の熱意、よそ者の視点」を活用してみてはどうだろうか。
 長野県下諏訪町では商店街の半数ほどを占めていた空き店舗を活用し、若者の起業支援に乗り出した。すると、家具や陶器など手作り品を販売したいという町内外の若者で全ての店舗が埋まった。その結果、工房を核にしたまちづくりが評判となり、賑わいにつながったという。
 ほかにも大学や高校と協力してチャレンジショップを開いたり、オリジナル商品を開発している商店街もある。地域の学校やボランティア団体、NPOなどと連携を深め、商店街の活性化や担い手育成につなげていくことが大切だ。
 高齢化が進む中、商店街は地域の住民を支える拠点にもなる。外出しにくい高齢者のために宅配や送迎を充実させるなどさまざまな創意工夫を重ね、「お得意さま」を増やしていきたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。