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【秋田魁新報】 減塩の取り組み 食生活の改善進めよう

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 本県は高齢になっても健康で暮らせる「健康寿命」の10年後の日本一を目指しているが、減塩は目標達成に向けて重要な課題の一つだ。塩分は体の機能を維持する上で欠かせないものの、取り過ぎると高血圧や脳卒中、胃がんなど生活習慣病にかかるリスクを高めるとされる。県民総ぐるみで減塩運動を展開したい。
 県によると、本県の成人1人1日当たりの平均食塩摂取量は2016年で10・6グラムと5年前の調査に比べて0・5グラム減少した。男性は11・6グラムで都道府県別で多い方から5番目、女性は9・6グラムで6番目となっている。全国的には多い方だが、20グラムを超えていた昭和20年代後半と比べれば大幅な減少といえる。
 みそやしょうゆ、漬物、魚介加工品など塩分の高い食品を摂取する量が減るなど、食生活が変わってきたことが背景にある。昭和40年代以降は脳卒中予防を目指して市町村や栄養士、医師会、県立脳血管研究センターなど官民一体となった減塩の取り組みが続けられており、それが一定の効果を上げたとみられる。
 しかし、まだ十分ではない。県が掲げる健康な成人の食塩摂取量の目標(8グラム未満)を大きく超えており、脳血管疾患や胃がんの死亡率は全国で最も高いからだ。本県は漬物や保存食としての塩蔵物などを好む傾向があり、こうした食習慣を改善することが不可欠だ。
 健康寿命は介護を受けたり寝たきりになったりせず、自立して生活できる期間を指す。13年の本県は、男性が70・71歳で都道府県別で高い方から39番目、女性が75・43歳で3番目となっている。
 男女とも健康寿命日本一を達成するため、市町村や医療、経済、労働界など約70団体でつくる「県健康づくり県民運動推進協議会」が7月に設立された。現在、目標値の設定や行動計画策定が進められ、減塩も重点課題に挙げられている。
 外食機会が増えるなど食の多様化が進んでおり、家庭で減塩を心掛けるだけでは食生活改善は簡単に進まない。県が提唱しているのは「1日1グラムの減塩」。具体的には▽麺類の汁は残す▽しょうゆは「かける」から「つける」に▽みそ汁は具だくさんに―などの点を呼び掛けている。
 健康寿命が男性44番目、女性19番目の青森県は、だしのうま味を使った減塩メニュー「だし活」の普及に努めており、注目される。幼児期から塩分控えめの食事を習慣づけようとの考えの下で取り組んでいるという。本県でも参考になるのではないか。
 これまで塩分多めの食事をしてきた高齢者が、減塩を意識するあまり食べる量が減り、栄養不足に陥ってしまう傾向がある点には注意が必要だ。無理せず、可能な範囲で食生活改善を進めたい。

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