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【デーリー東北新聞】 平昌五輪ロシア除外 薬物撲滅へ全容解明を

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 国際オリンピック委員会(IOC)はロシアが国家主導の組織的なドーピングを行ったとして、来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪からロシア選手団の除外を決めた。一方で、潔白な選手の個人資格での出場は認める。スポーツをむしばむ禁止薬物利用一掃に向けた最大級の警鐘ではあるが、各方面に配慮した妥協の制裁とも言える。
 ロシアの組織的な不正は、自国開催だった2014年ソチ冬季五輪での徹底検査で揺るぎないものになった。世界反ドーピング機関(WADA)主導の調査では多くの物証も確認されているという。
 ロシアがソチ五輪で獲得した計33個のメダルのうち、違反により3分の1に当たる11個ものメダルが?奪された。公正であるべきスポーツの信頼を損なう異常事態だ。
 IOCは16年リオデジャネイロ夏季五輪前にもロシアの参加差し止めを検討したが、処分の最終判断を各国際競技団体に委ねた。一部競技を除き、多くの競技で200人以上の選手がロシア代表として出場。IOCは手ぬるいと批判された。
 国ぐるみのドーピングを認定し、「選手団」としての五輪参加を禁止するのは初めてだ。今回、IOCは断固とした処分に踏み込んだかのようにみえる。
 ロシア・オリンピック委員会の資格停止と併せ、ソチ五輪当時のスポーツ相だったムトコ副首相を五輪から永久追放する厳罰も下した。
 しかし、薬物とは無縁で潔白が証明された選手には個人資格での五輪出場の道は残した。個人参加の選手は国旗も国歌も使用できないが、「ロシアからの五輪選手」の名称は使える。
 冬季スポーツ大国ロシア選手の完全除外は競技会のレベル低下を招き、五輪の価値に影響する。選手からの提訴が続出する懸念も。ロシア選手不在による五輪のダメージを最小限にとどめたい、との思惑がみえる。
 硬軟織り交ぜたIOCの意向を感じ取ったのか、抗議の五輪ボイコットに出る可能性も指摘されていたロシアに変化が見えたのは好材料だ。
 プーチン大統領は、ロシア選手の個人参加を「政権は邪魔しない」と容認した上で、「ロシアにも一部悪いところがあった」とドーピング問題での一定の誤りを初めて認めた。
 ドーピング撲滅に向けては、不正の全容解明とロシアの反省が不可欠だ。国際スポーツ界の浄化に向けて、IOCとロシアにはまだまだ多くの課題が残されている。
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