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【しんぶん赤旗】 「12・8」から76年/戦争の悲惨さ繰り返さぬため

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 朝鮮半島や中国大陸、さらには東南アジアへと侵略をすすめていた戦前の日本が、アメリカ・ハワイの真珠湾や当時イギリス領のマレー半島コタバルを攻撃し、アジア・太平洋戦争の戦線を拡大した1941年12月8日から76年を迎えます。今年は当時「満州」と呼ばれた中国東北部へ侵略を開始してから86年、中国全土に侵略を拡張してからも80年にあたります。
 15年にわたる侵略戦争で戦前の日本は自国民とアジアの人々に莫大(ばくだい)な被害を与えました。戦争の悲惨さへの思いを新たに平和の叫びを上げ続けることは戦争の誤りを繰り返さないために不可欠です。
「戦争は人を狂わせる」
 「戦争をなくすために大事なことはまず戦争を知ることである」。財界人の一人、丹羽宇一郎氏が今年夏出版した著作『戦争の大問題』でこう指摘したことが反響を呼びました。国内の被害だけでなく、中国や太平洋の島々での住民虐殺や飢えた兵士同士の「人肉食」を通じ、「戦争は人を狂わせる」とその悲惨さを指摘したものです。
 戦前の日本が、海外に領土と利権を求めて開始した侵略戦争は、日本国民310万人以上と2000万人を超すアジア諸国民を犠牲にし、国内と侵略した国々で国土を荒廃させました。戦争を直接知る世代が少なくなる中でも、その悲惨な体験と傷痕は語り継いでいかなければなりません。
 広大な大陸の中国や圧倒的に国力が勝るアメリカを相手に、何の見通しもなく開始した戦争は、たちまち行き詰まります。中国大陸やアジア太平洋の各地へ侵略を拡大した日本軍は十分な補給も得られず、「軍人勅諭」や「戦陣訓」などで投降も認められず、「焼き尽くし、殺し尽くし、奪い尽くす」と言われた野蛮な略奪、戦死や病死でもない悲惨な餓死、「玉砕」「転進」などとごまかした敗走を余儀なくされたのです。国内や植民地からは人も資源も動員され、人類初の原爆投下や無差別爆撃などでも大きな犠牲を生みました。
 中国大陸での侵略戦争を本格化させた後、当時の中国の政府が置かれていた南京に軍を進め、投降を求めた中国兵や一般の民衆など数万とも数十万人とも言われる人々の命を奪った「南京大虐殺」が起きたのはちょうど80年前の12月初めでした。捕虜にしても食べさせる食料もなかったことが背景の一つと言われています。
 アジア・太平洋戦争の末期、地上戦の舞台となった沖縄の惨状は深刻です。住民は米軍の攻撃にさらされただけではなく、日本軍によっても戦争にかり出されたうえ、「スパイ」などの不当な口実で弾圧され、「自決」や集団死を強制されたのです。敗戦後も米軍の占領下で土地は奪われ、広大な米軍基地として今も県民の苦しみは続いています。
「戦争する国」にならない
 日本の敗戦の翌年、46年に制定された憲法は「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」ことを定めました。文字通り戦後日本の出発点です。
 異常な「靖国派」の安倍晋三政権が戦争法の制定など憲法破壊を繰り返し、そのうえ憲法に自衛隊を書き込む改憲まで策しているのは、その原点を破壊するものです。二度と「戦争する国」にならないためにも、12・8を機に戦争の悲惨さを伝え続けることが重要です。

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