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【京都新聞】 大谷選手移籍  契約内容は納得できず

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プロ野球の大谷翔平選手(23)が、米大リーグ・エンゼルスへの移籍を決めた。
 これまでの日本ハム球団では日本一に貢献した。来シーズンから、あの剛速球と豪打が国内で見られないのは寂しい限りである。
 とはいえ、まだ伸び盛りの日本の若い選手が、あまり例のない投打の「二刀流」で、大リーグに挑戦するとは痛快ではないか。大谷選手には熱いエールを送りたい。
 ただ、移籍契約のあり方などについては、若干触れておきたいことがある。
 今回の移籍で用いられたのは、またしてもポスティングシステムだった。
 日本のプロ野球選手が大リーグでプレーするには、海外フリーエージェント(FA)権を行使しなければならない。
 ところが、権利を取得するには日本での1軍登録が9シーズンも必要となり、大リーグに挑戦するころには、選手としてのピークを過ぎている可能性もあった。
 そこで用いられるのがポスティングシステムで、選手の希望する大リーグ移籍を承認した日本の球団には、譲渡金が支払われる仕組みとなっている。
 過去には西武の松坂大輔、日本ハムのダルビッシュ有、楽天の田中将大の各選手が利用し、大型契約に結び付けた。
 かつて、日本のプロ球団は、主力選手の流出を恐れて大リーグ移籍に消極的だったが、近年は巨額の譲渡金で補強ができることもあって、選手の希望を認める球団がほとんどである。
 ポスティングシステムが主流では、海外FA権は有名無実となりかねない。もっと自由な制度を検討するよう求めたい。
 今回の移籍で、大谷選手の契約金は2億円台、年俸は6千万円台とされている。年俸は日本ハム時代を大きく下回り、2014年にヤンキース入りした田中選手の7年で総額約160億円とは、比べものにならない安さである。
 これは、大リーグの新たな労使協定によって、25歳未満でドラフト対象外の海外選手は、マイナー契約となるためだという。
 しかし、プロスポーツでは本来、実力に見合う対価が支払われるべきだ。日本のプロ野球界も、大リーグのルールだからといって、黙認してはいけない。
 いずれにしても、日米の選手交流は今後も続く。この際、ファンが納得する移籍システムを整えてもらいたい。

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