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【デーリー東北新聞】 憲法改正論議 拙速避け慎重に進めよ

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 衆院選後の特別国会で憲法改正論議が再開されたのを受け、各党は来年1月召集の通常国会から論戦が本格化するとみて、対応を急いでいる。
 自民党は衆院選公約で掲げた憲法9条への自衛隊明記、教育無償化、緊急事態条項新設、参院選「合区」解消の改憲4項目について年内にも論点整理を済ませ、次期通常国会で党の改憲案を提示したい考えだ。
 だが、憲法のどの条項に重点を置いて改憲論議に臨むかは党によって大きく食い違う。
 自民党の改憲4項目についても、9条改正に対して希望の党や日本維新の会は議論に応じる姿勢だが、立憲民主党や民進、共産両党などは反対を表明。参院選の合区解消にも連立与党の公明党が批判を鮮明にするなど、立場はまちまちだ。
 しかも最近の世論調査では、内閣に取り組んでほしい課題として「改憲」を挙げた回答は「年金・医療・介護」や「景気・雇用」などを大きく下回り、関心の薄さを浮き彫りにしている。
 こうした現状を踏まえれば、国会での改憲論議は拙速を避け、慎重に進めて当然だろう。
 論戦の舞台となる衆参両院の憲法審査会では、なぜ今、改憲が必要か、どの条項をどう変えればいいのかを吟味し、主権者である国民に改憲の必要性が十分伝わるよう議論を深めてほしい。
 現在、衆参両院とも自民、公明、希望、維新の「改憲勢力」が改憲の国会発議に必要な「3分の2以上」の議席を確保している。この状況は2019年夏の参院選まで続く。自民党はその間に国会発議の実現を目指している。
 発議後60〜180日以内に行われる国民投票や施行までの周知期間を考えると、安倍晋三首相が5月に表明した「20年の新憲法施行」にも沿うからだ。
 しかし、来年の通常国会で具体的条文の審議に入るのは18年度予算成立後の春以降とみられる。9月には安倍氏の3選が懸かる自民党総裁選が控える。秋に臨時国会が予定されるが、今の審議状況からみて18年中の国会発議は困難視されている。
 19年には春の統一地方選、天皇陛下の退位、参院選など政治日程がめじろ押しで、国会発議に至る道筋は一層不透明だ。
 だからといって、行政府の長である首相が国会の憲法論議に介入して期限を区切るなど注文を付けることは厳に慎むべきだろう。
 自民党の頭越しに9条改正案を突然打ち上げた安倍氏には、その点を強く求めておきたい。
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