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【産経新聞】 米軍ヘリ窓の落下 基地の早期移設が必要だ

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 沖縄県宜野湾市の米海兵隊普天間飛行場に隣接する市立普天間第二小学校の校庭に、米海兵隊のヘリコプターが窓を落とす事故があった。
 校庭には体育の授業中の児童約60人がいた。同飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが落とした窓は、約90センチ四方、重さが約7・7キロあった。
 最も近くにいた児童との距離はわずか十数メートルで、重大な被害が生じかねなかった。決してあってはならない事故であり、米側に猛省を求める。
 米海兵隊は謝罪の声明を出し、安全点検のため普天間飛行場の同型機の飛行を中止した。日本政府が原因究明と再発防止を求めたのは当然である。
 安全対策のため、普天間周辺の学校や病院の上空の飛行はできるだけ避ける日米合意がある。
 一方で、北朝鮮情勢の緊迫化に伴い、米海兵隊は万一の有事に備えた猛訓練を繰り返している。沖縄県民を含む日本国民の平和と安全を確保するための訓練だ。
 日本と地域の平和を保つ上で、沖縄にいる米海兵隊は重要な抑止力であり、その機能を停止させることはできない。そうであっても、小学校の上空を飛び、物を落下させていい理由とはならない。米軍も分かっているはずだ。
 今回の事故で改めて明らかになったのは、普天間飛行場を市街地が取り巻いている危険な状況と、その基地に依存せざるを得ない日米同盟の脆弱(ぜいじゃく)な面だ。平成16年には、隣接する沖縄国際大に米軍ヘリが墜落した事故もあった。
 県民の安全を高めるため、名護市辺野古への飛行場移設を急ぐ。その意義を再認識すべきだ。
 普天間第二小は過去、飛行場から離れた場所への移転が検討されたが、立ち消えになった経緯もある。児童の安全がなぜ優先されなかったのか。スクールバスを活用すれば移転は可能ではないか。
 菅義偉官房長官が会見で「普天間の固定化は避けなければならない」と述べ、辺野古移設を進める考えを示したのは理解できる。
 日米両政府が普天間の全面返還で合意したのは平成8年4月だ。20年以上たっても、移設は完了していない。
 反対派の運動で移設が遅れれば遅れるほど、普天間周辺の住民の安全が損なわれる。その現実を翁長雄志(おなが・たけし)県知事らは見据え、移設推進に転じてほしい。

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