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【富山新聞】 県政と富山、高岡市政 足元の重要課題を着実に

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 北陸新幹線の開業から、まもなく丸3年を迎えようとしている。この間、県や沿線自治体は新幹線の恩恵に預かるべく関連施策を集中的に打ち出してきたが、新幹線が日常の風景となり、開業の熱気も一段落した今、あらためて足元の重要課題に目を向け、着実に前へ進めていってもらいたい。
 県政で言えば、県民にとって最も関心のある課題の一つが県立高校の再編問題だろう。県立高校教育振興会議の久和進会長は、再編の対象校を決める時期について「2018年2月ぐらいが目標」としている。石井隆一知事は県議会で時期にはこだわらないとの考えを示しているが、早晩、対象校の絞り込みが求められよう。
 県教委の検討委員会は望ましい学級数を「1学年4~8学級」とする報告書をまとめ、県教委は県内4学区で1校もしくは2校を再編統合した場合のモデルも提示した。再編統合の対象になる可能性が大きい小規模校を抱える地域からは、県の方針に不満や反発が噴出している。県や県教委は丁寧な説明を尽くさねばならないが、100%の合意を得るのは難しいだろう。しかし、ふるさとの未来を担う人材を育成する上で、高校教育は極めて重要である。生徒のためを第一に考え、教育効果を最大限に発揮するためには、高校再編は避けて通れない。
 石井知事は一貫して高校再編の必要性を強調してきた。対象校や再編数に関しても、自身が主宰する県総合教育会議で決定すると明言し、県の責任で再編を進める意向を明確にしている。賛否が錯綜する政策課題を前へ進めるには、トップの揺るぎない決意が求められる。対象校の跡地利用を含め、引き続き先頭に立ち、地域の理解を得るよう努めてもらいたい。
 県都のまちづくりの観点から重要なのは、NHK富山放送会館移転後の跡地利用だろう。県は富山中央署跡地と富山放送会館敷地の土地交換を協議することで基本合意し、2023年をめどに土地交換の契約を結ぶ方向である。
 富山放送会館の敷地は面積が3582平方メートルで、県都のど真ん中に位置する一等地である。石井知事は既存の建物を撤去するかどうかも含めて県議会や有識者などから幅広く意見を聞く方針を示しているが、その際には富山市とも十分に連携を図る必要があろう。富山市のまちづくりとも深く関わるからである。
 県都のまちづくりでは、県は近年、県美術館の建設など富山駅北の富岩運河環水公園周辺の整備に力を入れ、観光客を含めて大きなにぎわいを生み出している。一方の富山市は、駅南に位置する中心商店街周辺で再開発事業を推し進めてきた。問題は、駅北のにぎわいが駅南にまで波及していないことである。
 富山放送会館は中心商店街にも近く、活用次第では中心部の活性化につながるのは間違いない。県と富山市の関係については微妙な距離感を指摘する声もあるが、将来に禍根を残すことがないよう議論していく必要がある。
 富山市では、駅北の富山ライトレールと駅南の市内電車を駅高架下で結ぶ南北接続事業が19年度末に完成する。森雅志市長は「コンパクトなまちづくりの一つの到達点」と位置づけており、ライトレールと市内電車の相互乗り入れで南北間の人の往来が飛躍的に増える可能性がある。運行形態や運賃設定などの詰めの作業を急ぎ、安全面を含めて万全の態勢で南北接続を迎えたい。
 県西部の拠点都市である高岡市では、財政の健全化が喫緊の課題である。同市では18年度予算で39億円の財源不足が見込まれ、一般行政経費の20%削減など大幅な歳出カットを余儀なくされている。
 高岡市では高橋正樹市長が初めて手がけた10年度当初予算編成で約40億円の財源が不足し、恒常的に財源不足が続いてきた。この間、14年度から3年で財政健全化を図る方針を打ち出したが、財源不足の解消には至っていない。
 今回、管理職を対象に実施している給与削減を全職員に拡大するほか、公共施設の大幅な削減を打ち出したが、まずは市役所、市議会が身を切る覚悟が必要だろう。何よりも高橋市長のリーダーシップと手腕が問われる。

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