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【秋田魁新報】 今年の県政 健康指標の改善目指せ

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 佐竹敬久知事は今年4月、就任から9年を迎える。おおむね10年後の本県の理想像を描いて県政を運営しており、今年は一区切りの10年に向けた大切な1年になる。人口減対策のほか全国下位にある健康指標の改善など課題は多いだけに力量が問われる。
 知事就任の2009年は世界経済危機「リーマン・ショック」の直後で、県内の有効求人倍率は0・3倍を下回っていた。その厳しい雇用情勢は徐々に改善され、昨年11月には有効求人倍率が過去最高の1・44倍まで上がった。
 日銀秋田支店は個人消費の増加や設備投資の水準などから「県内景気は回復している」とみており、経済指標が好転したのは確かだ。ただ、これは県内独自の動きではなく、全国的な景気動向と連動した側面が強い。県内は好景気の実感が乏しいまま、新たに人手不足に直面している。
 一方、就任当初からの課題である人口減には歯止めがかかっていない。09年4月に約110万人だった県人口は、3選された昨年4月に100万人を割り、99万人台となった。佐竹知事は昨年、人口減対策を手掛ける「あきた未来創造部」を設けた。「オール県庁で、全速力で一定の成果を出す」と述べており、真価が試される。
 健康指標もなかなか改善しない。人口動態統計によると、16年は本県のがんによる死亡率は20年連続で全国ワースト。脳血管疾患の死亡率も全国で最も高かった。
 佐竹知事は新たに「健康寿命日本一」を県政の大きな目標として掲げている。介護を受けたり寝たきりになったりせず、自立して生活できる期間を指す健康寿命は、本県女性が75・43歳で全国3番目と高位にある一方、男性は70・71歳と39番目と低い。食生活や運動、休養、喫煙、飲酒が影響しているとみられ、企業や家庭で健康に対する意識をどう高められるかが改善の鍵になりそうだ。
 平均寿命は、本県は男性が青森に次いで短い46位(79・51歳)で、女性も44位(86・38歳)と下位にある。高齢化率が全国で最も高い本県で、健康を維持したまま長く生きられることは多くの県民の願いだろう。
 そのため県は昨年、健康寿命の延伸を目指し健康づくりの県民運動組織を立ち上げた。多くの団体が参加しているが、その自主性に任せるのではなく、旗振り役として持続的な運動を展開する気概が求められる。
 人口減対策や健康づくりは佐竹知事の県政指針「第3期ふるさと秋田元気創造プラン」(18~21年度)に盛り込まれ、新年度予算に反映される。佐竹知事は今春から3期目の2年目に入るだけに、これまで行ってきた施策をしっかり検証して下位にある指標の改善に道筋を付けるなど、さまざまな課題に腰を据えて取り組みたい。

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