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【京都新聞】 女性議員増法案  ハードル下げる努力を

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 国や地方議会の女性議員を増やそうと超党派の国会議員が作成した法案が、今月開会の通常国会に再提出される見通しとなった。
 選挙の候補者数を男女で均等にするため、政党や政治団体に目標設定などに取り組むよう努力義務を課す。議席や候補者の一定数を女性に割り当てるクオータ制と違ってどこまで効果があるかは疑問だが、女性議員が着実に増える足掛かりになることを期待したい。
 法案は昨年、超党派の議員連盟で国会に提出する予定だった。しかし、自民党内から異論が噴出したため、民進など4野党と自民、公明、日本維新の3党がほぼ同じ内容の法案を別々に提出した経緯がある。その後、野党側が歩み寄ったが、衆院解散で成立には至らなかった。今回、再挑戦である。
 議会の国際組織・列国議会同盟によると、日本の女性国会議員数は各国議会(下院)に比べて少なく、昨年の衆院選前では9・3%と193カ国中165位だった。
 政府は2015年の第4次男女共同参画基本計画で、20年までに国政選挙の女性候補者の割合を30%に引き上げるとしたが、昨年の衆院選では17・7%にとどまり、遠く及んでいない。
 理由の一つに、女性議員が活動しにくい現状があるのではないか。共同通信社が14年に行った全女性国会議員へのアンケートでは「女は黙ってろ」など女性蔑視とも思える品位に欠けるやじが横行していることが浮かび上がった。
 議員に強いリーダーシップを求める有権者も多く、不利と感じる女性議員もいるという。家庭や育児との両立の難しさや家族の理解を得にくいなどの事情もあろう。
 それ以前に、女性が立候補しても当選しにくい現実がある。特に衆院小選挙区では資金や活動量などの面でハンディがあるようだ。
 法案成立を目指す議員連盟は、選挙制度の面からも女性議員を増やす策を検討している。衆院選の比例代表への重複立候補者名簿で同一順位の候補者の当選を決める際、現在の惜敗率に加え、男女交互に決められる仕組みなどだ。
 議員を目指す女性がいても、ハードルが高すぎれば手を挙げることは難しい。まずは法案を成立させて候補者を増やす道筋をつけ、そのうえで有効な選挙制度のあり方にも踏み込んでもらいたい。
 「20年までに30%」の目標をクリアするには、来年の参院選が試金石となる。どの政党が実効性ある女性候補者数の目標を掲げられるか。有権者は見ている。

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