Home > 社説 > 外国紙 > 朝鮮日報(韓国) > 【朝鮮日報】 構造改革待ったなしの2大業界にアメを与える韓国政府
E335-CHOSUN

【朝鮮日報】 構造改革待ったなしの2大業界にアメを与える韓国政府

そう思わないそう思う (まだ投票していません)
Loading...

 これまで韓国の主力産業とされてきた造船と自動車の2つの業界がどちらも深刻な状況となっている。まず現代・起亜自動車が今年の販売目標を昨年よりも8.5%低く設定し、特に海外市場に関しては10%以上引き下げた。これほどの下げ幅は前代未聞のことだ。双竜自動車、ルノーサムスン、韓国GMなど韓国の自動車メーカー5社全体の販売実績も落ち込んでいるが、その理由は言うまでもない。現代自の中国重慶工場では作業員の平均賃金が94万ウォン(約10万円)だが、韓国の蔚山工場で働く作業員の平均給与は800万ウォン(約85万円)で、双方にはほぼ9倍の開きがある。ところが生産性をみると重慶の方が蔚山に比べて1.6倍も高い。このような企業の業績が好調だとすれば、それはもはや経営によるものではなく魔術と言うべきだろう。
 現代重工業は今年の売上げ目標を昨年よりも2兆ウォン(約2100億円)低い8兆ウォン(約8500億円)に設定した。これは10年前に比べるとほぼ半分近い落ち込みで、このような目標設定の仕方もこれまで聞いたことがない。大宇造船海洋に至っては2年以上にわたり13兆ウォン(約1兆4000億円)もの資金援助を受けているが、それでも復活の兆しは全く見えない。大宇造船海洋株の多くを保有する韓国産業銀行が資金援助も行っているのだが、その資金は国民の税金だ。中堅の城東造船海洋やSTX造船に至ってはもはや企業そのものを破綻処理した方が良いとの判断が下されている。造船業界の構造改革はもはや1日も先送りできない。時間を引き延ばせばそれだけ国全体の損失が膨らんでしまうからだ。ところが韓国政府は城東造船とSTX造船の処理を含む業界全体の構造改革を最初から否定している。理由は失業者が大量に発生し、政府の支持率が下がってしまうためで、そうなると当然地方選挙に悪影響が及ぶからだ。このように復活の可能性がない企業の従業員に国民の税金で給与を与え、いたずらに延命するのはもはや経済政策ではなく政治的行為だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は新年最初に大宇造船海洋を視察したが、その理由も構造改革はしないとする一種のシグナルだった。
 今の状況はもはや腰帯を締め直して気合いを入れるとか言ったレベルではない。1日も早く経済全体の重荷を減らし、新しい方向を模索すべき時だ。それには労働組合にも譲歩を求めねばならないし、一時的な苦痛も避けられないが、そこから逃げてばかりいては生き残ることができない。良薬口に苦しという言葉がまさにピッタリの状況だ。ところが政府は良薬ではなくアメばかりを与えようとしている。これでは患者を生かすのではなくただ見殺しにするようなものだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。