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【富山新聞】 難民認定の厳格化 「偽装申請」が目に余る

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 就労目的の難民申請が急増している。2017年は前年より5割以上も多い1万7千人に上り、審査業務が追い付かない。
 法務省は就労目的の「偽装申請」対策のため、今年から厳格化した難民認定制度を運用する。申請数が増え、審査期間が長期化すれば、本当に保護が必要な難民が救済されず、就労目的の申請者を利するだけだ。
 新たな運用では、全ての難民申請者について申請から2カ月以内に「簡易審査」を行い、四つのカテゴリーに分類する。明らかに難民に該当しない場合は就労を認めない判断があってもよい。就労できないことが知れ渡れば、偽装申請は大幅に減るだろう。
 一方で、難民の可能性が高いと判断される場合は、速やかに就労と在留を許可してほしい。うその申請が多すぎて、本当に保護が必要な難民が放置されるケースをなくすことが重要だ。
 2010年3月に難民認定制度の運用が改正された。難民申請を希望する者は、法務省入国管理局に登録し、入国審査官による審査を受ける。難民に認定されない場合でも、人道的配慮などによる一定の保護、例えば在留資格と就労許可の付与、国民健康保険などのサービスを受けられるケースがある。
 このため、就労目的とみられる申請が急増し、最近ではビザ(査証)の発給要件が緩和されたインドネシアやフィリピンの国籍を持つ人々からの申請が目立つ。観光目的で来日し、難民申請を行うのだという。申請理由も「母国に借金がある」「日本で働きたい」などの理由が多い。また、「外国人技能実習制度」を利用して来日する実習生や留学生の難民申請も少なくない。
 一昨年、難民認定されたのはわずか28人だけである。このことをもって、「難民に厳しい」などと批判するのは筋違いだ。難民条約は「人種や宗教、国籍、政治的な意見などを理由に、迫害を受ける恐れがあるとして国外に逃れた人」と定義している。この条件に合うケースのみ難民として認める厳格な運用が求められよう。

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