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【デーリー東北新聞】 災害対策 行政、住民は備え万全に

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 新年も松の内が過ぎ、本格的に社会が動き始めた。昨年はさまざまな自然災害が発生したが、2018年は住民が苦しむ災害が少しでも起きないように祈りたい。
 社会を大きく揺るがす地震、津波、台風といった自然災害は北奥羽地方でも何度も繰り返されてきた。年齢を重ねた方ほど、身の危険を感じた体験は増え、「備え」の大切さを実感しているはずだ。
 食料、水、避難所の場所と経路—。非常時の備えはどの程度必要なのか、それぞれ判断は異なろう。災害に遭遇した際、直ちに身を守るすべを、一人一人が頭の中で反すうしてほしい。
 東日本大震災や熊本地震を巡っては、住まいの倒壊などによって、東北地方で3万人以上、熊本では約4万3千人もが、いまだに仮設住宅などで新年を迎えることとなった。被災者が一刻も早く、かつての生活を取り戻せるように願う。
 昨年12月には、東日本大震災に匹敵する超巨大地震が、今後数十年内に北日本を襲うという予測が報じられた。政府の地震調査委員会が、千島海溝プレートに起因する大地震の発生頻度などを分析した結果、マグニチュード9級の超巨大地震発生が「切迫している可能性が高い」と、警戒を促す内容だ。
 政府は大規模な災害が発生した際、最も住民に身近な行政機関である市区町村に主体的な対応を求めている。実際、災害で生活が破壊された時、住民は身近な行政に頼らざるを得ない。
 過去には、災害に見舞われた地域で、首長が不在だったり、庁舎が停電になって使えなくなったりするなどの事例が苦い記憶として刻まれている。不測の事態に遭遇しても住民に必要な業務を行えるよう、自治体には万全の備えが必要だ。
 内閣府は10年、全ての地方自治体に対し、緊急事態の際も業務を継続させる計画(業務継続計画)を策定するよう要請した。自治体が自ら優先的に実施すべき業務を決め、遂行体制や手順などを定める趣旨である。都道府県単位では、全団体が策定を終えたという。
 しかし、消防庁によると、市区町村の同計画策定率は昨年6月現在で64・2%、本年度内策定予定分は約8割にとどまる。青森県内は同月現在で22・5%(9自治体)、岩手県内も48・5%(16自治体)とそれぞれ全国平均を下回っている。
 計画の実効性を高めるには、訓練も必要となる。緊急時に機能を維持でき、住民が信頼できる体制づくりに努めてほしい。
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