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【陸奥新報】 成人式「本県振興のため気概を持って」

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 本県では3日の鶴田町を皮切りに、7日には弘前市など20市町村で成人式が行われた。各会場では、振り袖やはかま、スーツで着飾った新成人たちが大人の仲間入りを祝福し合ったり、旧友との再会を喜んだりした。県教育委員会によると、今年度の新成人は1万2450人となっている。このうちの多くが本県のために活躍し、将来を担うことを願う。
 高校などを卒業し、成人を迎えた若者は県内外の学校で学んだり、企業に就職したり、と立場はさまざまだ。夢をつかむため、希望の職に就くため、家族を支えるため、とがむしゃらに取り組んでいる最中であろう。そうした未知の可能性を秘めた若者が、20年の間に積み上げた知識や経験、意欲を本県のために役立ててほしいというのが、多くの人生の先輩方の希望であろう。ただ、理想通りにいかないのが現実である。
 県が4日に発表した本県推計人口は、昨年12月1日現在、127万7086人(男59万9949人、女67万7137人)となり、前月比863人減。微減が続いており、2040年には100万人を割るというデータもある。自然減はやむを得ない面があるとしても、若者の県外流出を中心とした社会減は何を意味しているのか。
 成人式に出席した新成人の声をまとめた本紙記事によると、「地元商店街はシャッターだらけで寂しい。何とか活性化してほしい」「(青森は)若者が働きにくい」「もっといい企業を誘致してほしい」「希望する仕事があれば(青森に)戻りたい」といった声が聞かれた。そこに垣間見えるのは、故郷がもっと活気にあふれてほしい、自分がやりたい仕事が地元にあってほしいといったことではないか。
 青森労働局によると、本県の直近(昨年11月)の有効求人倍率は前月比0・02ポイント増の1・27倍と過去最高を更新した。しかし、職があっても、人が集まらなければ意味がない。魅力あふれる地元や職場を提供できないのは、われわれ先輩世代の責任でもあり、今後どうするか模索する必要があろう。
 ただし、成人を迎えた世代も「あれがない、これがない、魅力がない」と言うばかりでなく、これからの時代を担い、自ら盛り上げていこうという気概を見せてもらいたい。例えば、やりたい仕事が見つからないのであれば、大都市圏に出て経験を積んで帰郷し、やりたい仕事を創出することもできるだろう。
 そうした意欲や情熱にあふれる若者の気持ちを受け止め、一人前の大人に育て上げた上で、働きやすく、創業しやすい環境を整えていくことも、現在青森県に住む、われわれ先輩世代の責務ではないだろうか。各世代が本県の現状を理解した上で協力し、地域を振興していく姿を望みたい。
 

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