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【富山新聞】 県美100万人突破 正念場の2年目、海外発信を

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 富山県美術館の入館者数が100万人を突破した。前身である県立近代美術館の入館者数が年間8万人程度で推移していたのと比べると、昨年3月の一部開館から約9カ月での大台達成は、ご祝儀効果をはるかに超えた快挙と言っていいだろう。正念場の2年目も、開放感あふれる展示スペースを活用した斬新な企画を切れ目なく打ち出し、海外誘客も含め、にぎわいの流れを確かなものにしたい。
 県美術館は昨年3月25日にレストランやカフェなど一部を開館、8月26日に展示室を開放し、全面開館した。「ふわふわドーム」を備える屋上庭園は親子連れを中心に人気が高く、窓越しに広がる立山連峰の絶景を眺めに幅広い層が来館するなど、美術鑑賞の枠にとどまらない「ランドマーク」としての魅力を発散している。
 同館では昨年から今年にかけ、国際北陸工芸サミットのメイン企画として「ワールド工芸100選」展が開かれ、国内外の50歳以下の作家から作品を募った「U―50
 国際北陸工芸アワード」の入賞者の作品などが展示された。世界を視野に入れた意欲的な企画構成が行われたことも、幅広いファンの関心を集めた理由だろう。
 昨年1~10月に県内のホテル、旅館に泊まった外国人の客数は前年同期比26・7%増となり、伸び率が北陸三県で最も大きかった。新幹線開業3年目に県内観光地の入り込み客数が前年を上回る状況であり、富山の良さがじわじわと海外客に浸透してきたとすれば、今後の伸びにも期待が持てる。こうした流れを県美術館の活性化に生かしていきたい。
 昨年秋から金沢市の金沢21世紀美術館と富山市ガラス美術館が連携に乗り出し、それぞれの美術館のチケット半券の提示による相互割引サービスを実施するなど、美術館同士の県境を越えた結びつきが生まれている。
 県美術館も多様な連携を視野に入れながら、世界の美術愛好者が一度は行ってみたい芸術スポットとして知名度アップを図り、アートやデザインを世界に発信する場として、国際色豊かな展示企画を練り上げていきたい。

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