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【福島民報】 【二つの国際会議】若者の関わりに注目

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 今年、いわき市で第8回太平洋・島サミット(5月18、19日)と第10回世界水族館会議(11月5~10日)の二つの国際会議が開かれる。形態や目的は異なるが、地元関係者は双方とも、東日本大震災からの復興・創生へと歩む現状を発信する好機と捉える。成功とともに、交流や歓迎の取り組みが国際感覚を磨く人づくりと地域の魅力向上につながるよう望みたい。
 島サミットは3年に一度、日本政府がサモア、パラオ、ミクロネシアなど赤道周辺の国々の首脳を招き、同地域の発展に向け防災・環境・開発などの課題を協議している。震災被災地のいわき市で開かれた前回、苦難を克服しようとする県民の姿と温かいもてなしが高く評価された。
 今回も市と関係機関が開催を支援する実行委員会を組織した。国・県と諮りながら、首脳らの視察先や交流行事を提案する地元プログラムをつくり、歓迎ムードの盛り上げに努めている。
 注目したいのは子どもたちの参加意識の高まりだ。前回同様、広報や本番での支援役を担う市内の高校生応援隊と、参加17カ国の歓迎横断幕を作る小・中学校を募った。応援隊は定員を上回り、全員を任命することにした。横断幕制作も半数は前回と違う学校が名乗りを上げ、国際理解の広がりを感じさせる。
 半年後の世界水族館会議にも、若者を中心に多くの人が関わる流れを反映させたい。会議には約40カ国、700人以上の参加が見込まれる。アクアマリンふくしまなどの実行委員会は、ボランティアとして通訳や小名浜魚市場での会議場設営係、地元の案内役などを募る予定だ。大学生や高校生、海外からの留学生らも交え、積極的に触れ合う機会になってほしい。
 期間中には周辺で県内の食と物産の紹介や伝統芸能などを披露するイベントを計画している。参加者の希望により東京電力福島第一原発や地場産業の現場、観光・文化施設へのツアーも検討中だ。実現すれば本県の現状への理解が進むと期待される。
 島サミットでも、実行委が各国の課題解決に関わる視察などを提案している。農業の6次産業化や観光業・漁業の復興の取り組みをはじめ、特産品づくり体験、スポーツを通じた交流などを挙げた。警備や日程の都合で採用されるのは一部になりそうだが、その後に観光団体などが受け入れ態勢を整え、外国人旅行者向けに企画してはどうか。国際人として成長していく若者らが、地元で活躍する場も広がるだろう。(浅倉哲也)

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