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【読売新聞】 南北閣僚級会談 核問題を置き去りにするな

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 北朝鮮の核・ミサイル問題の解決に向けて、具体的な進展があったわけではない。国際社会は、軍事、経済両面で包囲網を緩めてはならない。
 韓国と北朝鮮が閣僚級会談を行い、2月の平昌冬季五輪の成功に向けて協力することで合意した。北朝鮮は選手団や高官らの代表団、応援団を派遣し、韓国側は必要な便宜を提供する。
 緊張緩和に向けた南北軍事当局者会談の開催も、合意に盛り込まれた。北朝鮮は、南北間の軍通信回線の再開を通告したという。偶発的衝突や、その拡大の危険性を減らすことが重要だ。
 双方が同じ民族であることを強調し、高官級や分野別の会談を続ける方針でも一致した。
 朝鮮労働党の金正恩委員長が、「五輪参加」のカードを切って、韓国を取り込む戦術を本格化させたと言えよう。南北当局者会談は約2年ぶりだ。北朝鮮はこれまで、韓国の文在寅大統領による対話の提案を無視していた。
 南北融和をアピールし、米韓の離間を狙っているのは間違いない。石油精製品の貿易制限など、北朝鮮制裁の効果が出ている。今後の南北協議で経済協力や制裁緩和も求めるのではないか。
 警戒しなければならないのは、韓国側が非核化に関する協議を提起したのに対し、北朝鮮側代表が「我々の原爆や水爆、大陸間弾道ミサイルは米国を狙ったものだ」と言い放ち、一蹴(いっしゅう)したことだ。
 北朝鮮は「核保有国」として、米国と対話し、体制維持の保証を得る目標を追求している。
 平昌五輪・パラリンピックが終わるまで、核実験や弾道ミサイル発射を控えたとしても、核・ミサイル開発を着々と進行させていることに変わりはない。
 文氏が10日の記者会見で、「南北関係の改善と北朝鮮の非核化は切り離すことができない」と述べたのは当然だ。北朝鮮制裁について、国際社会と歩調を合わせる、とも明言した。
 文氏は、北朝鮮との交流・協力の強化を政権の重要課題に掲げる。関係改善を急ぐあまり、過度の譲歩をすることへの懸念は日米などで根強い。米国務省は、非核化に向けて圧力をかけ続ける方針を改めて表明した。
 菅官房長官も、「北朝鮮に対し、常に最大の警戒監視をする」と語り、国連安全保障理事会の制裁決議の完全履行を呼び掛けた。
 対北朝鮮政策について、韓国は日米との緊密な連携を保つことが欠かせない。

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